2017年1月14日土曜日

*半人前な自分*

謙虚であること。
昨日、チーズ工房千、cafe ma-no、ヒヨリブロートのコラボイベントで、自分がパン屋である意味を少しお話しさせていただきました。
私は、東京世田谷の名店シニフィアン・シニフィエで修業をさせてもらいました。26歳の時のことです。どう考えても、このお店でパン屋の人生をスタートさせてもらったことが、私の人生を決めました。
はっきり言って、パン職人のスタート年齢が26歳というのは、すごく遅いほうです。専門学校を卒業して、パン職人をスタートする方が多いことを思うと、この時点で7年ほど差があります。
そのうえ、専門学校にさえ行っていないので、知識もほぼゼロ。
普通のOLだった自分なので、体力はないし、覚えることだらけだし、最初の半年ぐらいは年齢の変わらない、もしくは自分より若い先輩たちに支えてもらって、なんとか日々を乗り切っていたように思います。みんな最高に仕事ができて、家族みたいな大好きな先輩たち。
師匠である、志賀勝栄シェフはそんな自分をよく理解してくださっていて、当初握力がたりなくて、あれもこれも落としたりこぼしたりする自分を、ひとつとして責めることなく、むしろ笑い変えて、見守ってくださいました。
何回、厨房を洪水にしたことか、、、。
きっと今、そんなことをご本人に伝えたら、あの頃のお前は遠慮がちでよかったのに、、、とか、もっと立ち直れないぐらいコテンパンにしておけばよかった、、、とか言われるのは目に見えていますが。
職場に恵まれました。
そう考えると、パン職人になって8年目の今、当時の同い年ぐらいだった先輩の経験にやっと並んだところです。
パン職人になってからは、パンのことばかり考えているような日々で、寝ても覚めてもパン、休みの日も厨房に入り浸り、長期休みもパンを学びにあちこちへ。余裕がなくて、自分のことで精いっぱい。
やっと、パン屋としての中身が26、27歳ぐらいになったのだと思います。ものすごくまだまだ半人前。やっとこ半人前。
ここからは、少しづつもらったものを誰かに返すことをしていきたいなと思っています。まだまだ半人前なので、努力も続けつつ。
たぶん、5年前くらいの写真を一枚。
師匠の背中は大きくて、遠いけど、もっとよぼよぼの爺さんになった時に、湿布くらい張ってあげられるように力をつけて、後ろを走り続けたいと思います。
間違いなく、そんなんじゃいつまでも俺に追いつけねーぞーと言われそうですが、、、笑。うるせー。
姉妹のような存在。あおっきーと師匠と、いつかまた一緒にパン作りできる日がくるといいな。不思議と願えばかなうものです。
さて、まだ26歳と思うと、本当に自分が小さい。謙虚に頑張ります。みなさま、よろしくお願いします。

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