2016年6月30日木曜日

*アトリエタブリエで焼くパン 一覧後編*

⑥THE TAMBA
丹波黒豆と、丹波黒豆きな粉のパン。
それ以上の説明はいるのだろうか。
名前の通り、丹波を代表するパンを札幌の皆さんに。
限定数:30個
⑦ラベンダーミント
北海道の夏と言えば、ラベンダー。ラベンダーは香るものだけど、食べるもの。そう思うのは私だけでしょうか。
今回の変わり種、その2。
ヨーグルトで仕込んだ生地に、ほんのりとラベンダーとミントを香らせます。
でもね、今回使うラベンダーはフランス産のもの。どなたか、大量に国産のイングリッシュラベンダーを、無農薬で作られている方を知っていらっしゃる方がいたら、ご紹介くださいませ。
限定数:30個
⑧北海道カチョカバロチーズのパン
イタリアの馬を意味するチーズ。
その熟成の時の形が、馬の鞍にぶら下げる袋のようであったから、その名前が付いたとか。
熱を加えると、こんがりとして、味はナチュラル。きっと日本人は好きな人が多いチーズです。
妄想では、シンプルな丸いプチパンの下から、チーズがとろけだして、こんがりした羽ができるといいなと思っているのですが、、、。さてどうなることやら。美味しいことは間違いないです。
限定数:12個
⑨MISO
発酵食品は、発酵食品とよく合う。ワインとチーズに、味噌と酒粕、お漬物に醤油、みりんと鰹節。。。これは国籍を超えたって同じです。
今回は、丹波の隣町、多可町にある足立醸造の味噌と、パン酵母、そして隠し味にみりんを加えたパンを。
ハチミツにごまと胡桃で、あまじょっぱいパンに。これは、きりっとした日本酒と合わせるのはどうでしょうか。
限定数:24個
⑩トマーテンブロート
最後はドイツ語の名前で。トマトパンを。
丹波の黒トマトのピューレに、ドライのトマトを忍ばせて。
ライムギを使ったパンに焼き上げます。
現在、ちょろっとカレー粉で香りをつけようか、はたまた、ベーコンでも入れようか、それともモッツアレラ??なんて、まだ決めかねているパンです。
明日、函館へ出向いてきますので、もしかしたら、そこで運命の出会いがあるかもしれません。
限定:30個

2016年6月29日水曜日

*アトリエタブリエで焼くパン 一覧前編*

①Baguette HIYORI
店主塚本が、作るのも食べるのももっとも大好きなパンがバゲットです。(店名はドイツ語ですが。ドイツパンは、どれも好きで一つに絞れないのです。)師匠、志賀シェフの微量酵母、高加水、低温長時間発行のスペシャリテを100パーセント北海道小麦でアレンジして作ります。
限定数:36本
②そば粉のカンパーニュ
穀物の風味を最も楽しむことができる食べものの一つが、蕎麦なんじゃないかと思っています。挽きたてを、さっと捏ねて、すぐに茹でて食べる。なんと、ゆで汁までもおいしい。
丹波は蕎麦の美味しい地域なのですが、今回、なんと知る人ぞ知る名店「ろあん松田」の店主よりそば粉を譲り受け、このカンパーニュで使うことにしました。
そば粉の風味を閉じ込めるために、一度お湯で練って、なるべく捏ねずにパンにしていきます。
限定数:12個
③ほうじ茶のブリオッシュ
帝国ホテルで飲む、ほうじ茶ミルクティーがおいしい。
その昔、何かの雑誌の誰かのコラムでそんな話を読んでから、私のほっとしたいときの飲み物は、ほうじ茶ミルクティーになりました。(帝国ホテルでは、まだいただいたことはありませんのよ。)
いつか、こんなパンを作りたいと思っていた矢先に、丹波に「福寿園」という25年以上も無農薬でお茶を作っている農園があることを知りました。ここの看板商品「赤ちゃん番茶」は家族全員が安心して飲めるノンカフェインのお茶。
ふんわり甘くて、香ばしい。きっとみんな大好きなパンになると思います。
限定数:28個
④Baguette AZUKI
小豆と言えば、北海道と思っていませんか?襟裳小豆、本当においしいですよね。
でも、実は丹波にも丹波大納言小豆という、献上品にも使われてきた小豆があるのです。この小豆は、とにかく大きくて、炊いても皮が破れないのが特徴です。そのため、腹が割れない=切腹しないという縁起物として珍重されてきました。
小豆をシンプルなハード系の生地にたっぷりと入れて焼き上げます。
限定数:23個
⑤みかんとローズマリー
今回の変わり種。ドライのみかんにフレッシュのローズマリーを加えたパン。
先日、丹波で行われるハピネスマーケットというイベントで出会ったドライみかん。お砂糖や防腐剤を使わず国産の材料で作っているそうです。どこ産のみかんか、どこで製造されているのか、詳しいことを聞かずに帰ってきてしまったのですが、このおいしさが絶品。次回、このお店に出会えた時には、根掘り葉掘り聞いてみたいと思います。
初夏にぴったりの、さっぱりとした柑橘の甘味と酸味、ローズマリーの爽やかな香りで、白ワインが進みそうです。
限定:9個

2016年6月28日火曜日

*アトリエタブリエで焼くパン その⑤*

ついに本日、札幌へ旅立ちます。
丹波の食材を使ったパンの最後を飾るのは、これにきめました。
そば。
丹波篠山には、すばらしいお蕎麦屋さんがあります。その一つ、「ろあん松田」の大将より譲り受けましたそば粉を使ってパンを。
そば粉を使ったパンをいくつか焼いているうちに、その美味しさの多くが香りと食感によってできているということを再確認しました。
パンなので、そばの食感を出すのはなかなか至難の技。すすれるパンは、まだ思いついていません。
でも、香りを引き出して焼くことはできそう。
写真は、ろあんのそばと、以前にイベントで焼かせてもらったそばのパン。
今回のそば粉のパンがどんな形で完成するのか、自分もまだまだ計り知れずにいます。きっと出来上がりは生地が教えてくれると思って、焼いてみたいと思います。
では、次回は北海道からの投稿の予定です。
よい1日を。

2016年6月27日月曜日

*アトリエタブリエで焼くパン⑤*

やっぱり、発酵食品は発酵食品との相性がいいもの。
ごく最近、お隣の多可町で木樽で現在も醤油を作っている足立醸造を見学させていただきました。
木樽の周りには、びっしりと様々な菌が表面を覆っており、これが木樽が長持ちするためには必要なんじゃないかな。と、案内してくださった足立さん。
建物に入れていただいた瞬間から、ふわっと香り出す醤油の発酵の香り。これは麹と乳酸菌と酵母がおりなす、、、とこれはまた別の話。また別の機会にお話しすることにしましょう。
うむ、これをパンに取り込みたいな。
でも、北海道に醤油を持っていくのはなかなか大変。
ということで、今回は足立醸造のもう一つの大事な顔、味噌を使うことにしました。
味噌に合わせるのは、クルミにしようか、ゴマにしようか。それとも、みりんにしようか。。。
この妄想の時間こそが楽しい時間です。

2016年6月26日日曜日

*アトリエタブリエで焼くパン④*

こんばんわ。アトリエタブリエで焼くパン、ずっとあれやこれや考えています。
さて、こちらの写真は何でしょうか。
そう。あずきです。
が、よく見ると、右と左、結構違います。右は北海道の襟裳小豆、左は丹波の大納言小豆。
どうせなら、両方使いたいな…なんて想像してます。
どんなパンが食べたいですか??

2016年6月24日金曜日

*アトリエタブリエで焼くパン その③*

丹波といえば…
皆さん何を想像されるでしょうか??
やっぱり一番は丹波の、黒豆ではないでしょうか??その昔、献上品だったと言われる、大きな黒豆。
今回は、丹波黒豆のきな粉の生地に、丹波黒豆の甘露煮を。もちろん小麦粉は北海道産です。

*アトリエタブリエで焼くパン その2*

北海道小麦で焼くヒヨリブロートのスペシャリテ、何にしようかずっと迷っています。
我が師匠から習ったパンで、最も好きなのが、バゲット。作るのも、バターをはさんで食べるのも大好き。
動産小麦で、どこまでうまいバゲットが焼けるか。
実はシンプルなパンほど、難しく、日々の繰り返しの中でのみ、より美味しく改良ができると思います。
今回は一発勝負。どこまでうまいバゲットがやけるのかは、神のみぞ知るところ。何の小麦を使おうか、ワクワクしながらの準備です。

2016年6月21日火曜日

*アトリエタブリエ 札幌で焼くパン その①*

7月2日、アトリエタブリエでパンの販売会を行います。
アトリエタブリエ主宰のまどかさんと相談しまして、こんなコンセプトにしようと思っています。
ヒヨリブロートのある丹波と、北海道を掛け合わせて作るパン。
北海道はもちろん豊かな大地ですが、実は丹波も負けていないんです。黒豆や栗が有名ですが、他にもいろいろあるんです。
せっかくの機会なので、丹波の自己紹介にもなるようなパンを焼こうと思います。
今日は、その中の一つ、ほうじ茶を使ったパンをご紹介します。
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丹波には、徳寿園という素敵なお茶屋さんがあります。
ここの代表作ともいえるお茶が「赤ちゃん番茶」です。
このお番茶は無農薬、無化学肥料で、カフェインも少ないので、赤ちゃんも飲める。
生産者がその自信を持ってお届けしてくれているということが、本当に安心だと思うのです。
徳寿園さんは無農薬、無化学肥料で25年以上もお茶づくりをされてきています。
だからこそ、無農薬ではないお茶も作っていると話していたのが印象的でした。
土や日当たりなどの関係で、どうしても病気にかかりやすい場所や木があるそうです。そこには、薬として農薬を適量使うのだそうです。
今回使う赤ちゃん番茶は、無農薬のものですが、木やお茶のことを知り尽くしているからこそ、農薬を使うという選択肢も持っているということにプロを感じました。
さて、どんなパンにしましょうか。
私は香ばしいお番茶やほうじ茶をミルクティーで飲むのが好きです。寝る前もカフェインを気にせず飲めますし、なんだか、ほっとするんです。
今回はそんな、お番茶ミルクティーをイメージしたパンにしようと思います。
北海道の美味しい乳製品と出会った時にどんな化学反応が起こるでしょうか。
月齢 16日 満月の次の日 満潮の夜に。

2016年6月13日月曜日

*出張販売のお知らせ:アトリエタブリエ 札幌*

7月2日に札幌のパン教室、アトリエタブリエにてパンの販売会を行います。
日時:7月2日9時から(終了時刻未定です)
場所:アトリエタブリエ 札幌市豊平区西岡2条11丁目11-1
アトリエタブリエを主催している森本まどかさんは、北海道小麦の女神と密かに私は思っている、しなやかな女性です。
まどかさんとの出会いは6年前(たぶん)。とかち帯広のベーカリーキャンプという、小麦の生産者、行政、地元のパン屋、そしてその小麦を使う全国のパンにかかわる人たちのための講習会で出会いました。
そのころの私は、パン職人になって2年目でしたでしょうか。
師匠の志賀勝栄シェフの助手で同行したのですが、使ったことのない小麦たち。硬度の異なる水。からりとした暑さ。初めて使う機材と、緊張のあまり変な汗ばかりかいていたのを思い出します。
その最終日に、まどかさんが家庭製パンの方にむけての講習をしているところにお邪魔したのです。
志賀シェフがいつもまどかさんのことを、こう言います。
「パンの文化を作っているのは、僕らのようなプロのパン屋だけじゃなくて、まどかさんのように、フランスのお母さんたちが家庭でパンを焼くように、家族のために焼くパンってのが大事。だから、まどかさんと僕は、同志なんだ。」
とはいえ、まどかさんの焼くパンは、すでにプロ顔負け。数少ないまどかさんのパンを買えるチャンスには、人が押し寄せ、予約でいつも満席のパン教室なのです。
今回、ずっとお邪魔したかった、アトリエタブリエを訪れる機会に恵まれ、なんとパンも焼かせてもらえることになりました。
まどかさんの考えに基づき、せっかく北海道にパンを作る素晴らしい材料がたくさんあるのだから、できる限りを北海道のもので作りたいと思っています。
お時間許しましたら、ぜひお越しください。

販売予定のパンたち
北海道産小麦100パーセントで仕込む予定です。
材料は、あちらに行ってから現地のものを集めて仕込む予定のため、詳細は未定です。
とうもろこしは、、、まだかなぁ。
やはり、チーズは使いたいなぁ。
あ、アスパラ???
ドライフルーツのようなものはできないかしら。
小豆も使いたいし。。。
今は、これだよ!!!というのがありましたら、ぜひ教えてください。
旅するパン屋。札幌へいく。
また、新たな出会いに恵まれますように。

2016年6月11日土曜日

*地元丹波の食材:牛乳 丹波乳業*

ヒヨリブロートの基本となる食材の一つが、牛乳。
今回は、地元、丹波乳業でお話をうかがってきました。
丹波乳業は、平成26年に設立した、
今まさに、様々なチャレンジに取り組まれている企業です。
ただし、その前身である農業協同組合の歴史は長く、
学校給食をはじめ、丹波の人々にとってはなじみ深い牛乳を作っています。
私なりに感じた、丹波乳業の魅力を。
①顔の見える酪農家さんから牛乳を集めている。
24の酪農家さんから、毎日3台のトラックで牛乳を回収。
丹波とその近郊の酪農家だけなので、名前や顔はもちろん、立地から牛の様子までわかります。
②新鮮である。
毎日、回収にまわるので、その牛乳は新鮮そのもの。
搾乳から4日目にはすべての牛乳が製品化され、消費者のもとにわたります。
③低温殺菌、ノンホモジナイズ牛乳がある。
牛乳の殺菌方法としては、日本の多くの牛乳が120℃で2秒といった超高温で、脂肪球のサイズを均一に加工したもの(ホモと書かれていることが多い)が一般的に飲まれているようです。
ですが、丹波乳業には65℃で30分という低温殺菌牛乳があるのです。こちらは、ノンホモ、つまり脂肪球もそのまま。
(低温殺菌のホモタイプもあるようです。)
たんぱく質が本来の形のまま多く残っていたり、カルシウムの吸収がよかったり、脂肪球がつぶれていないのでゆっくり消化吸収されてお腹がゴロゴロしにくかったりするようです。
が、難しいことはさておき、飲むとおいしい。
すぐに分離してきてしまいますし、賞味期限も短いのですが、丹波乳業さんが、鮮度と製法にこれだけこだわっているのですから、使う側の私もこだわりと緊張感をもって使いたいと思っています。
④社長自ら、酪農を営まれている。
なんと、社長自ら酪農を営まれており、朝の5時から9時は牛の世話をしてから出社されています。
とある朝、私もご一緒させていただきました。
牛の朝食の世話から、寝床の整備、搾乳、子牛への授乳まで、お一人でこなしていらっしゃいました。
牛たちは、自由に休憩したり、餌を食べたり、のびのびと過ごしています。
最初に、私を見たときの牛さんたちは、おや?今日は見慣れないのがいるな??と興味津々。
それはひとなつっこく、鼻でハイタッチをきめてくれたり、後ろから腕をなめて私をびっくりさせたり。
最後には犬のように、首をさすってとおねだりまでしてくれました。
その一部始終を、社長はせっせと作業をこなしながら、我が子を見るような優しい顔で見守ります。
お乳を搾られに来る牛たちも、なんだかうれしそうです。
社長は、仕事をしてくれているのは牛たちなので、私はそれをなるべく気持ちよく過ごしてもらえるようにすることが仕事とおっしゃっていました。
また、子供に安心して飲ませられるものを作りたいと。
触れた牛のおっぱいは、それはあったかくて、命の源を感じました。
この牛乳で、あったかいパンを焼くんだ。
また一つ、気持ちが新たになった瞬間でした。

2016年6月8日水曜日

*こだわり*

ヒヨリブロートは、食材のなるべく多くを顔のわかる生産者から仕入れるようにしたいと思っています。 
なかなか、難しい世の中ですから、何が安全かということは、決めにくい。今日、安全と思っていたものが、明日は安全ではないと言われることも。
だからこそ、誰が作ったのかわかるということは強いと思うのです。作っている人が自分の家族、友人に食べさせるものは、真面目に作られたものでしょう。
それを分けてもらって、パンを焼く。
どの食材も、自分の家族に食べさせられるって思えるものでできている。そんなパンが理想です。
ただし、食べるときは、そんなことは忘れてください。
あぁ。おいしいなぁ。
それが何より心と体にいい気がしませんか。
パンを買っていただいた方を、家族と思って、安心して食べてもらえるものを真面目に焼いていきたいなぁと思っています。
ただし、時々、カロリーはおもいっきり高いものも焼くつもりです。その時は皆さましっかり運動するご準備を。

2016年6月7日火曜日

*イベント 2016年6月18日 カフェマーノ*

きたる6月18日、丹波のカフェマーノで、パンを焼きます。
どんなラインナップにしようか、少しづつ考え始めています。
トマト。トマトは絶対に使いたい。夏が苦手な私が、唯一夏が好きになれる瞬間です。
後は、そば粉。
なぜか、私には尊敬する蕎麦屋さんのお友達が多いのです。
そのそばの味を噛みしめるたびに、そばという作物の個性を引き出すことに、そば職人さんは注力していて、実はワサビやつゆ、お皿や箸までも、そのことを中心に考えられているということに気が付きます。
今回、お蕎麦屋さんにいただいたインスピレーションを大事に、私なりのそばを表現してみたいと思います。
もちろん、カフェマーノのカプチーノに合わせるためのちょっと甘い幸せも並べますよ!お楽しみに。