2017年3月30日木曜日

*くるみを割りながらの考察*

丁寧に生きるということに、興味があって、まるで野生の動物みたいになれやしないかと、時々思うのだけど。
今日はひたすらにくるみを割った。
あんまりにも天気がいいので、表に腰掛けて。
だんだんに上手になって、最後の方はコツをすっかりつかんだ。
さて、これでパンを仕込みます。
冬の最後に少し残った野菜を、イノシシベーコンの油を取ってあったので、素揚げにして。
見た目はもう、イマイチだけど、甘くて寒さを乗り越えた力強い味。
丹波には春が来ています。
西粟倉はどうだろう。4月1日、フレル食堂で会いましょう。
野生の動物は、生きることは儚いことと知っていて、農家さんは少しずつかじるのを悲しむけれど、それは、本当は自然を残すための動物に備わった知恵でもあると思う。
でも、農家さんが苦しむのも嫌。
答えはいつも完璧ではない。それでも答えを選ばなければならないとしたら?
問い続ければ見えてくるもの。
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*4月1日、2日 パンとワインと野山のめぐみ「春の宴」 パンの内容決まりました*

ついに近づいてまいりました。
パンとワインと野山のめぐみ「春の宴」
岡山県西粟倉村 旧影石小学校内 フレル食堂
昨年、ワインの大野明日香さん、フレル食堂の西原貴美さん、そしてヒヨリブロート塚本で実施した宴の第二回です。
本人たちのワクワクした気持から、準備にも力が入ります。
パンの内容が決まりましたのでご報告です。
ひと皿400円で3セットご用意いたします。
もしも、3セットすべてをということでしたら、コース1000円としてお承りいたします。
いくらか、お買い上げいただける分もお持ちいたします。
Aセット ほっこり
 くるみ・・・
   国産の胡桃を店主自らかち割って。
   オニグルミのおいしさを味わって。
   明日、必死に割ります。がんばります。
 食パン・・・
   小麦、塩、モルト、酵母、水の究極のシンプル。
   ほんのり甘く、もっちりとして、口の中でとろける食感です。
   厚切りをかりっとさせてお出しします。
Bセット かならず
 古代小麦・・・
   ナッツを思わせるうま味が特徴のスペルト小麦を使って。
   野生の恵、ヴァンナチュール、人間が手を加えていない古代小麦。
   どうしても一緒に食べていただきたい一品です。
 全粒粉のカンパーニュ・・・
   自家製粉した全粒粉を使用しています。
   製粉したての粉は風味が格別です。
   昔ながらのゆっくりと時間をかけてすり潰す
   石臼でできた粉の風味は、ぜひとも!
Cセット にんまり
 はちみつ・・・
   丹波の貴重な日本ミツバチのはちみつで仕込んだ、
   ふんわりと甘くかおるパン。
   野山の恵のお肉と、蜂蜜。
   もしかしたら葡萄の花の蜜も入っているのではないかな、、、
   なんて、里山の景色に想像を馳せて。
 いちぢく・・・
   黒と白、2種類のイチヂクを、
   それぞれ赤ワイン、白ワインで漬け込んで。
   しっかり目にローストしたヘーゼルナッツが上品に香ります。
   ワインに捧げるパン。
たぶんですが、国産くるみのパンは、くるみを食べられる状態にするのに、相当時間がかかるので、今回の限定パンになる予感です。
外国の胡桃と異なり、割っても、中身を取り出すのにものすごい苦労が。。。楽しみにしていてください。

https://www.facebook.com/events/1738643413115051/?acontext=%7B%22ref%22%3A%223%22%2C%22ref_newsfeed_story_type%22%3A%22regular%22%2C%22action_history%22%3A%22null%22%7D

2017年3月29日水曜日

*石臼挽き始めます*

先週から、こっそりトライしておりました石臼での粉挽きですが、回転するが、粉がひけない事態に悩まされておりました。
そこで、相談したのは蕎麦屋の兄貴。らすとらあだの日比谷さん。この臼は、もともと蕎麦用石臼のメーカーさんによってつくられていたからです。
いくつか、チェックポイントを教わるも、やはりダメ、、、。これは業者さんに来てもらわねばならないか、、、と思いましたが、日比谷さんより石臼メーカーの方を紹介してもらい、動画で現状を見てもらいました。
あ、詰まってますね^_^簡単に外せるので、目を掃除してみてください、と。
早速工具をそろえ、教わった通りに分解しました。構造がわかると、なおさら楽しいものです。ワイヤーブラシとマイナスドライバーと歯ブラシを駆使して、掃除完了。
無事に全粒粉がひけるようになりました。
お披露目は、4月1日2日の、岡山県西粟倉村フレル食堂でのイベントにしようと思っています。
お楽しみに。
なお、この石臼は、北海道十勝の老舗、満寿屋さんより譲り受けました。十勝で採掘される麦飯石という石で、小麦用にカスタマイズされています。この石は皮膚炎の漢方として使われていたり、水質を改善する作用があるそうです。
パンにも良い影響があるかもしれません。
お譲りくださった満寿屋さんに深い感謝と、困った時に快く手を差し伸べてくださった日比谷さん、ミツカ関東の柴辻さん、ありがとうございました。
大事に末長く使って行きたいと思います。
余談ですが、石臼の分解は重いので、男性に協力してもらった方がいいかもと、言っていただきましたが、めでたく1人で問題なく作業を終えました。か弱さを発揮できなかったのが心残りです。
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2017年3月26日日曜日

*店主塚本のパン屋になるまでの話*

取材していただきました。
Self turnという日本人材機構が中心となる、地方でイキイキと働く人を増やそうというプロジェクトの一環です。
パン屋になったきっかけから、丹波で店を始めるまでの話がまとめられています。
取材してくれたのが同期だったこともあり、楽しくお話しさせてもらいました。
読んでいただけたら嬉しいです。

*衣壱の現場より中継*

衣壱パン販売、大盛況です!!

*キヌイチ*

さて、本日は青垣町衣川会館の衣壱ですよ。
今回はブーランジェリーアオガキさん、吉田屋さん、ヒヨリブロートに加え、稲継のパン屋、ひとたねさんのパンも並びます。
お近くの皆様、月に一度のパン屋さん、衣壱にぜひいらしてくださいませ。
衣壱限定商品の、クルミとレーズンにゴマを合わせたパンももちろんご用意しています!
急速冷凍をかけたパンを解凍販売させていただきますこと、ご了承ください。再冷凍はお勧めできませんので、食べられる量を適量お求めくださると幸いです!

*マーノ春のパン祭りありがとうございました*

今さら感満載ですが、今日のカフェマーノでの久美と恵とパンと。に焼いたパンです。
これ準備していたのに、あまりの忙しさに、まったく渡せませんでした。明日の朝食べる用にまだパンとってあるという方いらっしゃいましたら、見てやって下さいませ。
今回、初めて塊の生ハムを使いました。生ハムは糸で縫ってあることご存知ですか?こうやって、雑菌が入らないように、豚肉をきっちり形にするのだなと、イタリアのサンダニエーレ職人さんの仕事に感嘆。
手切りで食べてみると、強烈な甘みと旨みに加えて、獣臭が口に残ります。改めて、サルメリア69さんのスライスのテクニック、難しさを感じました。あの透けるような薄さに切るから、舌の上でとろけるのですね。奥が深いです。
生ハムが生きた動物であったことをこんなにも感じられるのも、素晴らしい生ハムの証。
これを生かして、臭みだけ取るにはどうしたらいいものか。
少し迷って、あ、紅茶!と思ったのです。紅茶は緑茶が酵素分解してできているので、香りは臭みを消し、酵素が肉を柔らかくします。豚肉のブロックを煮るととっても美味しいのです。
そこから、紅茶を淹れてみて一緒に食べてみて。
うーん、ちょっと紅茶が強すぎて、生ハムの良さが弱まってしまうな、、、プーアル茶がいいな。手元にあったかな、、、。なんて、お茶の棚を見ていたら、目に入ってきたのが日本唯一の発酵茶、碁石茶。
これは酵素だけではなく、乳酸菌発酵なので、甘みとほんの少しの酸味もあるのです。淹れてみて、日本の風土らしく強すぎない味もとても良く合いました。引き立てるのに、後味はすっきり。
こうしてできたのが、サルメリア69生ハム×碁石茶パンです。焼けるまで、自信持てなくて、はっきりご案内できませんでしたが、試食してみて肩を撫で下ろしました。
美味しいと思います。
また、焼きますので皆様、その際は私の憧れの生ハムを一緒に感じてくださいませ。
本日は、ありがとうございました!
良い夢を。
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2017年3月25日土曜日

*春のパン祭り サルメリア69 生ハムと碁石茶*

サルメリア69の生ハム、こんなになりました。
香川の日本唯一の発酵茶、碁石茶と合わせて。お茶は動物の臭みを消して、旨味にしてくれます。
ちなみに紅茶は、発酵茶ではないんだけど、その話は長くなるのでまたの機会に。プーアル茶は発酵茶。
カフェマーノにて、11:00よりお待ちしております。

2017年3月24日金曜日

*明日3/25はマーノ春のパン祭り サルメリア69*

来ました。サルメリア69の生ハム。
パンの扱いはわかるが、ハムの扱いは、、、。
先ずは試食です。
あわわわ。

*天満屋岡山本店 円山マルシェに4月14日出店いたします*

なんと、初めての百貨店出店です。
岡山の歴史ある百貨店、しかも円山マルシェという、とっても素敵な企画の一員として参加させていただきます。
詳細はまだ、何も自分の中で決められていないのですが、、、。
円山マルシェを主催する佐野さんが、透明感のある白の中に、ふっと香る華やかな香りのようなイメージなので、彼女をイメージしたパンを何か焼きたいと思っています。
取り急ぎ、ご報告まで。
リンク先から円山マルシェに出店するお店や、佐野さんのこと、丁寧に生活するという佐野さんと天満屋さんに共通する大事にしていることなどが感じられますので、ぜひご覧くださいませ。
こういう催事を組める百貨店って、本来の百貨店のあるべき姿かなぁと、リスペクトしています。もちろん、主催の佐野さんも。

https://www.facebook.com/okayama.tenmaya/

2017年3月22日水曜日

*3月25日 久美と恵とパンと。販売予定のパンたち*

恒例行事となってまいりました。丹波春のパン祭り。
兵庫県丹波市 cafe ma-no 久美と恵とパンと。
3月25日(土)
11:00~売り切れ次第終了
お持ちするパンが決まってきましたので、ご報告いたします。
〇食パン
 すっかり定番商品になりました。小麦、塩、モルト、酵母、水の究極のシンプル。もっちりしているのに、口どけがいいを狙っています。北海道産小麦100%。
〇ふすまヨーグルト
 茨城県宗像ファームの無農薬小麦のふすま(外皮)をたっぷりと練り込んだふんわり食感。ヨーグルトと少しのはちみつで胃腸の健康を保つことを目指しています。
〇くるみパン
 柑橘のシロップを練り込んだ生地にローストしたくるみとカシューナッツを。丹波市山南町の笹倉さんの有機JAS小麦と北海道前田農産のはるきらりを使用しています。
〇イチヂクとヘーゼルナッツ
 ワインで漬け込んだ白イチヂクと黒イチヂクを生地にたっぷりと。ヘーゼルナッツを香りづけに入れることで上品な仕上がりです。薄くスライスしてワインのお供に。ドイツ産有機ライ麦粉を使用しています。
〇にんじん
 丹波市山南町笛路村の竹岡農園の金美人参と金時人参(のはずが、なぜかオレンジ色)の2種類を店主自ら収穫してきました。フランスで定番の人参のサラダ、キャロットラペにして、生地に混ぜ込みます。ラムレーズンとくるみ、少しのキャラウェイシードがアクセントです。茨城県宗像ファームの小麦を使用。
〇バゲット
 ヒヨリブロートの基本の味。茨城県宗像ファームの無農薬小麦「ゆめかおり」、島根県静間の荊尾さんの藻塩とにがりを使用しています。少し灰色がかった色と、濃いうま味が特徴的です。
〇かぶと醤油粕
 笛路村の竹岡農園の今年最後のカブを福岡県糸島のミツル醤油さんの醤油粕と合わせて。北海道産小麦、キタノカオリ100%です。
〇そば粉のセーグル
 青垣町のお蕎麦屋さん妹尾の粗びきのそば粉を使用。一度蕎麦掻のようにお湯で練ってから練り込むことで、香りが閉じ込められます。広島県下鎌苅島の海人の藻塩を使って。
〇ピーナッツキャラメル
 千葉県館山の木村ピーナッツさんのピーナッツプードルを使用。千葉県育ちの店主にとっては、千葉の誇りでもあるピーナッツ。シンプルにバゲット生地にして、キャラメルを巻きます。三重県産ニシノカオリ。
〇生ハム
 詳細は未定。東京成城にあるサルメリア69から届く生ハムを。さて、どうしたものでしょうか。こうご期待ください。
以上10種類を販売予定です。皆様のご来店お待ちしております。
店内で、パンプレートも食べられると思いますので、ぜひ、お腹を空かせてご来店くださいませ。おいしいコーヒーと食べるパンは格別の幸せです。
写真はたぶん、去年のパン祭りのもの。

2017年3月21日火曜日

*バカは風邪ひかないはずが、、、*

久しぶりの人混みに、風邪をもらってしまった模様です。
今日は早く寝ます。皆様も季節の変わり目、ご自愛を。

*兵庫県のPRにパンを焼きます*

3月26日、東京での兵庫県をPRするイベントにて、パンを使ってもらえることになりました。
兵庫県って、名だたるパン屋さんたくさんあるのに、いいのかしら、、、という気もしますが、やらせていただくからにはいいパン焼きたいと思います。
ものがたり食堂のさわめぐみさんのお料理に、ヒヨリブロートは寄り添います。
目にも華やかなものがたり食堂の料理。
うちの子達、基本的に派手さはないので、どんなおめかしをさせてもらえるのか、私自身楽しみです。
入場無料とのことです。ぜひ、遊びにいらしてください。
(塚本本人は、オンラインで丹波より参加します。会場には残念ながら行けませんので、あしからず。)

https://www.facebook.com/Little.Hyogo/

2017年3月20日月曜日

*原点の味*

たぶん、人生最後のバゲットプラタヌ。
師匠のスペシャリテ。
バター塗って、かじる。
未だに、3月いっぱいでなくなることが信じがたい。赤茶色に艶めく皮目。淡いクリーム色の内層。んー、美味しい。

2017年3月18日土曜日

*シニフィアンシニフィエ大丸京都店へ*

店主塚本、現在京都におります。
我が実家とも言うべきシニフィアンシニフィエの大丸京都店への催事出店にあたり、販売員をさせていただいております。
20日の最終日まで店頭におりますので、お近くにお越しの際は、ぶらりお立ち寄りくださいませ。
初心忘れべからず。
素晴らしいタイミングで、やらせていただいています。しかも、間も無く、私のよく知るパン達の大半が終売、もしくは改変で、シニフィアンシニフィエは新しいステージに突入しようとしています。
志賀シェフに惚れ込んでしまっている、1つの理由がバゲットプラタヌ。スペシャリテであるこのパンも間も無く終売。
自分の一番と言われて来たものを、躊躇なく捨てゆくことを決めた志賀シェフは、やっぱり大好きな志賀シェフなのであります。
出来上がってしまったものに興味はなく、いつも新しい世界を追求する。
身軽なので、また新しいものが入ってくる。
60歳を越えてなお、少年のような心の持ちように、負けてられない悔しさに似た尊敬の念を覚えます。
ヒヨリブロートのパン焼きは月齢20より前ですが、お休み中。
また、戻りましたら一段と引き締まった心持ちで取り組みますので、よろしくお願いします。
心はいつも自由であろう。
ボンボヤージュ!

2017年3月15日水曜日

*常識のその先へ*

新しい世界にいってみました。
吸水120%のパン。
パンドロデブとかで、100%前後のパンはよく目にしていましたし、シニフィアン時代も作ってきました。
が、大台のはるか彼方にあるものをどうしても覗いてみたくなってしまったのです。
超高加水のパンって、その日はすごく美味しいのだけど、グルテン構造がギリギリのためか、すぐに硬くなるイメージがありました。
しっとりの極限。決してモッチリではないところに行きたかった。
で、やってみました。湯種と併用で。
さすがに3400グラムの粉に対して、総水分量が4080グラムになった時は、計る手が震えましたが、、、。
無事にパンになりましたよ。
まぁ、私の腕が足りず陥没気味の子も出ましたが、、、。凸凹の漢字の成り立ちが分かるほどに、同じパンでデコとボコ。
カットしてみると、中はもはやパンではなくて液体。ツヤツヤの皮膜が繊細に広がっていました。
食べた感想は、パンなんですが、陸に上がった水餃子か、薄く皮膜状に伸ばした麩饅頭か、とにかくトゥルトゥル。口の中でとろけます。
これ、美味しいなぁ。
今、思いつきで、玉ねぎと人参でポタージュを作り始めています。たぶん、浸して食べたら、、、うふふ。
3月16日到着の方には、特別にこちらのパンを同梱いたしました。
が、すいません。次焼く予定は、、、。
一つの生地を仕込むのに1時間半かかることがわかりました。毎日やるには、ミキサーが壊れるのが先か、店主塚本が睡眠不足で倒れるのが先か。笑。
せっかくなので、ひどく陥没した子を一つ、1週間ほど置いて、老化の具合をチェックしてみたいと思います。
来てくれたら食べられますよ^_^
よく寝ると、やってみたいことが湧いて来て、楽しいものです。
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2017年3月14日火曜日

*サルメリア69の生ハム*

使います。
近日参加予定のイベントに持っていきます。
詳細は、最後の方でまとめますのでご覧ください。
店主塚本が、まだ東京の世田谷区民だった頃、自分へのご褒美で時々食べていたのが、この生ハム。
サルメリア69は成城学園の生ハム屋さん。ご亭主の新町さんは、おかっぱヘアの見るからに変わり者。
お店に伺うと、全然勝手に買わせてはもらえません。好みを聞かれ、今はいっている生ハムたちの状態を語り、現在のカット状況で食べ方と食べる時間をすすめられ、いつだって、それではお任せでお願いしますになってしまうのだが、餅は餅屋。ハムはハム屋。
絶対に間違いがないのです。
この際、話を聞かない手もあるのですが、当時は一方的な羨望のまなざしの先にいた新町さんの、その嬉しそうに話す様が素敵で、いつも滞在時間が伸びるのでした。
新町さんがスライスした生ハムは、まるで、ヨーロッパのアンティークのレースのように、繊細で美しく、儚い。
それから数年ののち、今はサルメリア69バッジをご本人からプレゼントされるところまできた今。ついに時が満ちたのを感じます。
薄くスライスして乗せるのではありません。
きっと私のスライスじゃ、新町さんのそれには微塵も近づけないので、その幸せは新町さんといつか直接コラボできるときに。
塊の生ハムを、ぶつ切りにして、荒くたたいて、入れて焼きます。
もう、想像しただけで、焼けるにおいでご飯おかわりできます。
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こちらのイベントで販売します。
〇3月25日(土)
 久美と、恵と、パンと。
  兵庫県丹波市 cafe ma-no
  11:00~完売し次第終了
 https://www.facebook.com/events/237697586639788/
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いくつかの食べ物は、食べる側に覚悟がいると思っていて、その覚悟こそが愛おしい。
サルメリア69のスライスされた生ハムは、命が短い。
新町さんは、まだ知らない人だった頃から変わらず、
「なるべく早く食べてください」これだけはお客さんに有無を言わせなかった。
明日、お友達と。はっきり言って渋い顔をする。
持って帰る数時間でさえも、ちょっと嫌そう。
サルメリア69さんの生ハム。昔ながらの和菓子屋さんの豆大福、そして麩まんじゅう。尊敬してやまない蕎麦屋さんも。
コンビニで買える食べ物は、いつまでも柔らかく、時に何カ月も日持ちしたりする。それは昔に比べると格段においしくて、安全なんだけど、、、。
作り手と食べ手の、阿吽の呼吸。実はそこに美味しいという美学があるのかなぁなんて思ったりする。
あ、安心してください!ヒヨリブロートのパンは、もうちょびっとのんびり楽しんでもらえますよー。笑。

2017年3月12日日曜日

*満月と酵母*

やはり、満月はよく発酵する。
ベルリンでパンを見せてくれたヴァイヒャアトさんのいう通り。
今日、朝、厨房についてみたら、
ん?んんん!!!こんもり!!!
焦らされました。
もちろん、ルヴァンもご機嫌で鼻歌交じり状態。
はいはい。落ち着こうね。
最後の写真は、近日篠山で行われるドイツワインのイベント用に試作中のパン。
少しのヘーゼルナッツと、それぞれ白と赤のワインで漬け込んだ白フィグと黒フィグ、ブルーチーズを真ん中に。
んー、結果はもっとライムギきかせた重たい生地で、ブルーチーズはなしでいいかな。
アイスワインに合わせるパンです。
よい月夜を。

2017年3月11日土曜日

*小豆炊きました。丹波の名産*

丹波の至宝、丹波大納言小豆。
ついに始めます。
砂糖をグラニュー糖から甜菜糖に切り替えることにしたので、明日、味が染みたらどうなるか楽しみです。
甜菜糖にミネラル分が強く、灰汁が出るけれど、今回はあえて灰汁も残す方向で。
なんせ、パン用の粉だって灰分(小麦粉を焼いて残る重さのことで、カーボンは燃え、残りのミネラル分は残るので、この数値が大きいほど灰色がかってミネラルが多い粉)が高いのが好きなのに、豆を炊くときは必死にすくうってのもなんだか不思議な気がしてきたから。
どんな生地にあわせようか。カレー粉はどうだろうか。

*4月1日、2日岡山県西粟倉でワインと野山のめぐみとパンのイベントやります*

4月1日と2日、岡山県西粟倉フレル食堂にて、
パンとワインと野山のめぐみ「春の宴」に出張しにまいります。
下戸の私が言うのもなんですが、昼からナチュールがメインのワインと野生の動物たちの肉料理、そしてゆっくり発酵したパン。素晴らしく贅沢で、それでいて地球に、自分に、無理がない。そんな時間が流れます。
ワインスタイリストの大野明日香さん、フレル食堂の西原貴美さん、フレル木工の山田哲也さん。実は自分たちが一番楽しみにしているイベント。この当事者たちのワクワクする気持ちが、きっとその日だけの一杯、ひと皿、一切れに現れてくると思います。
どうぞ、お楽しみに。
いくらか、販売用のパンも持っていく予定です。
ただし、もしかすると、私、花粉症かもしれない。。。
今朝起きてから、ずっと泣いています。目だけ、、、。
必要以上に感動やなもてなしになるかもしれませんこと、ご容赦ください。

https://www.facebook.com/events/1738643413115051/

2017年3月10日金曜日

*発送ミスのその後と今後の発送状況について*

発送ミスの件、他にないかチェック完了しました。心配おかけしまして、大変申し訳ありませんでした。
現在、3600円のセットのご注文が詰まっておりまして、45日程度のお時間をいただいております。
お急ぎの場合は、6000円のセットですと、比較的早くお届けできそうです。
(製造ロットの問題で、発送日が前後する場合がございますこと、お許しください。)
ですが、ちょっと休憩させてくださいませ。お待たせしているみなさま、すいません。水面下では、必死に泳いでいるアヒルです。しばらく見守ってください。
4月中旬には新しいスタイルを確立したいと思います。目標はいつも余裕そうに見えるパン屋。でも、ほっといても攻めていっちゃうのか悪い癖。
余裕がないと、ミスするし、誰かのこと助けてあげられないし、何より自分が小さくなる。
ペース落としますが、配送続けてますので、どうかお許しを!3月いっぱいではいただいている受注送り切りたいと思ってます。
4月中旬には、これまで以上に安定してパンを焼いていける業務フローを組みたいと思います。

2017年3月9日木曜日

*お詫びと決意*

配送ミスしておりました。
昨日、お客様より、3回セットの2回目以降が届いていない旨の連絡を頂戴しました。
ここのところ、自分の小さな事務処理のミスが続いていたところのご連絡。
あ、神様が地に足ついてないとおっしゃっている。
いつも、自分のミスを教えてくださり、結局フォローしてくださり、それでも呆れずお付き合いくださるのはお客様。
これまでも真面目にパン屋やってきたつもりでしたが、自分が一人親方になったこと、たくさんの上司や会社の屋根に守ってもらっていたことを再確認中です。
業務フローの再構築が必要です。
眠らないことでなんとかする営業スタイルもダメだ。
あとは、きちんと平らな地面で眠ること。
横から見たら、それはミスもするよねって状態のまま突き進んでいること自体に反省。
4月からやり方かえます。
まずは、ご連絡さくださったお客様に真摯にお詫びと、今後の対策の報告を。言いたくもないことを言わせてしまったことが、私の受け止めるべきもの。
こんなことあってはなりませんが、もしも、私も来ていないなんでことがあれば、ご指摘くださいますようよろしくお願いします。

2017年3月8日水曜日

*ルセット 食パン*

そのうちに自分の作っているパンのルセット(レシピ)は全部公開しようと思っていましたが、どうも、今日からのようです。
尊敬する作家さんにトミウンゲラーがいるのですが、先日古本屋の軒先で「すてきな三にんぐみ」と目が合ってしまいました。彼の代表的な絵本が表紙になった芸術新潮。
ヒヨリブロートのホームページもこの絵本のイメージからできているほど。彼のイラストや絵本は黒が深い。見えないところに、果てない想像力の世界が広がる世界は、ヒヨリブロートの時間軸である夜の世界に共通するものがあります。
と、本題からずれたので、このお話はまたの機会に話すことにしましょう。
この情報誌の中で、ウンゲラーさんは自分の作品をほとんどアルザスのストラスブール市に寄付してしまっていることを知りました。美術館でその作品を見ることができるそうです。
「わたし個人の手許にしまいこまれているよりも、こうして多くの人たちとの共有財産として公開され、楽しんでもらえたほうがいいにきまっているでしょう?」(芸術新潮 2009年8月号より引用)
これは私に宛てられた言葉でした。
私一人が作れる生涯のパンの量なんて、たかが知れています。でも、パンは幸せを作れるってことは宇宙でも勝負できるぐらい知っているつもりよ。
それなら、分け合いましょう。
前置きが長くなりすぎましたが、さっそく食パンのルセットを公開します。
大変申し訳ありませんが、細かい工程は省略させてください。これは楽譜。好きに歌い、演奏し、楽しんでもらえれば、それが一番だと思います。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
*食パン*
湯種
 キタノカオリ 20
 湯      40
本捏ね
 キタノカオリ 60
 ユメチカラ  20
 カンホアの塩 1
 海人の藻塩  1.1
 モルト    0.8
 イースト   0.05
 水      50~
 湯種     全量
20℃程度のところの場合、12時間~
分割重量 270g×2玉
上火 220℃ 下火 230℃ 30分~
イーストはインスタントドライ 赤サフ
モルトは水と1:1で希釈したもの
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一つだけ、ワガママを聞いてくれる?
作ったら、作ったよーって言ってくれたら、、、。
リンク張ってくれても、ハッシュタグつけてくれても、コメントでもなんでも構いません。
それ眺めて、口元緩みっぱなしでパン作りできたら、たぶん100歳まであっと言う間。
きっとぼちぼちしかアップできませんが、ぼちぼち他のパンも公開していきたいと思います。
今日は私のトミウンゲラー記念日。

*春の新作試食中です*

本日からの新作味見中です。
甘酒と黒糖、醤油のブリオッシュナンテール
葉玉ねぎとクリームチーズ
酒粕とホワイトチョコ、クランベリー、オレンジピール
きな粉パンはほんとはかぼちゃを巻くんだけど、試食文は足りなくて、、、。
にんじんでラペパンも作ったけど、写真撮る前に食べてしまいました。
それにしても、なんでこうも、ブリオッシュナンテールの焼き上がりが跳ねっ返りなんでしょうか。誰に似たんだか、、、。

*食パン型、欲しい人この指とまれ*

この食パン型、特注なのですが、追加で作ることにしました。
もし欲しい方いらしたら、一緒に発注しますのでお声掛けください。
シニフィアンシニフィエの一回り小さいモデルで、クオカさんでも買えるようですが、2本までの制限が付いています。
お値段は相談中でまだ未定です。
黒いので焼き色が素晴らしく、側面が波型なので火通りもよく、糖分が少ない食パンを焼かれる方には大変オススメです。
私の湯種食パンはこの型じゃないと焼けないんです。
ご興味持たれた方はコメントかメッセージよろしくお願いします!

2017年3月7日火曜日

*野菜野菜野菜、、、*

明日焼きのパン用の野菜たち。
私、本当にパン屋かしら。
下処理に2時間ペース。でも美味しいので楽しい。
全員作ってる人の顔がわかるので、思い返しては頬がゆるみます。

*陶芸家八田亨さん、ジビエ料理のフレル食堂さんとコラボ*

焼き物と野山の野生の肉料理。
昨日、大阪心斎橋wadにて、素晴らしいイベントにパンを提供させていただきました。
八田亨さんの器に、フレル食堂さんのジビエ料理、蠣崎マコトさんのワイングラスに、竹俣勇壱さんの銀のカトラリー、フレル木工さんの木皿。
そして、ギャラリーwadさんの素敵なもてなしの空間。
どこをとっても、無理のない心地よい空間。
方向を同じくした職人の集まりは、こんなにも力強く自然なものかと。
不思議なのです。1つ1つは強いキャラクターを放っているのに、集まるとなんとも自然。
バランスが生み出す均衡なのでしょうか。
こんな素晴らしい席でパンを振舞わせていただいた幸せ。フレル食堂、西原シェフ(プライベートでもとっても仲良くさせてもらってるので、こんな呼び方は照れ臭いですが、、、)お誘いくださりありがとうございました。
あまりにジビエが美味しくて、パンが寄り添わせてもらえて喜んでいました。
八田さんの焼き物は、八田さんそのもの。飾らないという飾り。無造作という造作。実はそういうものこそ、シンプルだからこそ難しいのだろうなと。
パンにつながるたくさんのヒントと感性をいただいた気がします。
昨日の出会いの1つ1つに感謝を。
また新しい焼き上がりが生まれそうです。
事故渋滞で、冷や汗びっしょりだったことは、できれば早く忘れたいものです。
西原シェフ、小林オーナー、ドキドキさせてすいませんでした。
やはり、かっこいい報告だけで終われないのが、私です。

2017年3月5日日曜日

*初めての研修生*

2日間、藤沢のパン屋ドネのオーナーシェフ、藤原さんがヒヨリブロートに研修に来てくれました。
第一印象から、まっすぐ。嘘のつけない性格が伝わる感動屋。とても頭の回転が早く、パン屋というビジネスで従業員もしっかり養える経営者でもあります。
ある意味、ヒヨリブロートとは正反対のスタイル。
それならば、私の小さなパン屋のありのままを見せようということに。丹波の大事な仲間、婦木農園、竹岡農園をめぐり、竹岡さんのところでは一緒に農作業もしました。金時人参だったはずのオレンジ色の人参と、黄色に華やぐ金美人参を。
人参抜くの初めてです。こういうの、大事でいいですね。
なんていう様子は、素直な少年のようで、うっかり楽しくなって、人参掘り過ぎました。ここから、しばらくヒヨリブロートのパンに人参続きます。
もちろん一緒にパン作りもしました。おかげで自分のパンを振り返る、とてもいい機会に。私のパンって、ドイツ名の店名にもかかわらず、全くドイツパンじゃないし、全然フランスでもない。
なんなら、シニフィアンシニフィエのパンですらもはやない。
まだまだ答えは空の上ですが、1つだけ言えるのはツカモトクミのパンだということ。おかげで、パンを食べてもらうのは、なんだか恥ずかしい。いつか自分に自信が持てたら、恥ずかしくなくなるんでしょうか。日々精進です。
せっかくだからと、藤原さんにもパンを考えて作ってもらいました。人参と醤油粕を使ったほんのり甘くてむっちりのチャバタ。濡らした手で成形をするちょっとドイツパンのような作り方のパン。
こりゃうまい。
これがドネで売られる日が来るのかしら?
今度は私がお店を訪ねたくなりました。
次会うまでに、またお互い成長です。
画像に含まれている可能性があるもの:2人、座ってる(複数の人)、子供、テーブル、食べ物、屋外画像に含まれている可能性があるもの:1人以上、立ってる(複数の人)、食べ物、室内

2017年3月2日木曜日

*ただいま、丹波*

丹波に帰ってまいりました。
10日も旅に出ていたので、なんだか懐かしい気持ちになるほどでした。
東京では、チーズとカフェとパンのイベントから始まり、スナックあすかにて初のチーママに挑戦(結局特にチーママらしいことはしていないが)、ベッカライコンディトライヒダカの新宿伊勢丹出店のヘルプをし、最後はドイツ人マイスターフェリックスさんの講習会の助手。
たくさんの出会いに恵まれた盛りだくさんの10日間でした。
1枚目の写真は「ムッチェル」というフェリックスさんの地元で食べられる、山と8つの地域を現したというパン。まるでお花のようですが、お店や職人によって、星っぽかったり、歯車っぽかったりするようです。
ドイツパンですが、この地域はフランスにほど近い南西部の町のせいか、ライムギではなく小麦のやわらかくふんわりしたパンでした。
卵を成型後すぐに塗って、ホイロに入れて焼くのは、日本のパンの常識とはことなり、面白いです。
そういえば、ベッカライコンディトライヒダカのあんぱんも成型後すぐに卵を塗ってから発酵させていました。(日高君、ばらしてしまった。すまん)そうすると、皮が固くならなくて、ふんわり仕上がるんだとか。
もしかして、ドイツでは常識なのでしょうか。
さて、明日からは私もパンやります。
久しぶりに丹波の家族的存在、北さんと恵さんと全員集合したので、嬉しくてパシャリ。
東京に出る前が忙しすぎたため、厨房が泥棒に入られたかのような惨状で、明日はその片付けからスタートです。笑。