2016年8月29日月曜日

*旅するひと皿 前日準備中です*

そば粉のグリッシーニ焼けました。
明日、旅するひと皿、石見銀山でお待ちしております。

2016年8月25日木曜日

*旅するひと皿 イベントに出店いたします*

8月30日、31日に島根県大田市、世界遺産石見銀山で行われるイベント「旅するひと皿」に出店いたします。
このイベントは、昨年友人のパン屋ベッカライコンディトライヒダカにヘルプに行っていた時に、東京の仲間が遊びに来てくれたことから始まりました。
蕎麦屋:らすとらあだ
パン教室:わいんのある12か月
もちろん、両店とも当日出店しております。
まさかまさかここまで大きなイベントになろうとは、、、。
ご一緒させていただくのは、東京のミシュランの星付き寿司屋さんから、広島のポップでめちゃくちゃでかっこいいチョコレート屋さんから、我が地元からほど近い茨城でBIO専門のチーズ屋さんから、、、なんともすべてのお店がエッジ立ちすぎで、紹介するには徹夜覚悟のレベルです。
なんと、私以外にも旅する○○な人たちも集まられるのです。旅するイタリアンの料理人さんに、ワイン侍、かき氷屋さんも。私も今からワクワクしています。
さて、今回焼くパンの予定を。
①そば粉のグリッシーニ
 ワインにもビールにも合う夏にぴったりのイタリアのパン。
 コラボ:流山すず季 そば粉をひいていただきました。
     石見銀山からほど近い三瓶山の希少な蕎麦!
 コラボ:サルメリア69 生ハムとグリッシーニ。
     サルメリア69さんで一緒に食べることができます。
②酒粕と黒ゴマ
 丹波の黒ゴマを使います。
 丹波の黒豆、栗に黒ゴマが並ぶ日も近いのかもしれません。
 コラボ:十旭日 酒粕をご提供いただきました。
     パンに入れるとほんのり甘味が出て美味しいのです。
③酒粕と黒豆or小豆
 やっぱり、丹波の黒豆は外せない。
 でも、ご存知でしたでしょうか?
 丹波の大納言小豆は皇室への献上品として使われるほど、
 大きくて炊いても腹が割れない縁起ものなのです。
 どちらが出るかは運次第です。
 コラボ:十旭日 ②と同様
④チョコレートとイチヂク
 いつか、島根の名産であるイチヂクを使いたいのですが、、、
 今回はまだ、外国産のもの。農家さんと出会いたい。
 コラボ:USHIO CHOCOLATL 
     チョコレートとクラックヒップカカオを。
     甘さと苦さと酸味が、イチヂクとどうなるか!
⑤ビアブロート
 青森でできたライ麦粉を使用します。
 完全日本産のドイツパン。楽しみです。
 コラボ:石見麦酒 黒ビールとその酵母を。
     仕込み水がすべてこのビールと酵母になる予定です。
⑥ブルーベリーのプチパン
 丹波の大内農園の無農薬有機栽培のブルーベリーを贅沢に
 練り込みます。朝起きるのが楽しみになるパン。
⑦ブルーベリーとチョコレート
 ⑥の生地にさらにセミドライのブルーベリー。チョコレートと
 一緒に巻き込んで、小さなちーーーいさな食パン型で焼きます。
 コラボ:USHIO CHOCOLATL はじけまくりのチョコ屋さんの
     チョコなので、噴き出してくるのではと心配。笑。
⑧味噌とジャガイモ
 丹波のお隣、多可町の老舗、足立醸造の味噌と、
 奥丹波里山農園の自然栽培のジャガイモ。
⑨HIYORIバゲット
 ヒヨリブロートのメインの粉、茨城県宗像ファームのゆめかおり
 をふんだんに使用します。ちょこっと赤みがかったクラムにはう
 ま味が。
 旅するひと皿にはチーズ屋、生ハム屋、ワイン屋が出店していま
 すので、ぜひとも一緒に食べてもらいたいです。
⑩HIYORIカンパーニュ
 特別素材として、島根県益田、田中葡萄園のハニーブラックとい
 う葡萄からおこした天然酵母種を使用します。
 そのまま食べたかった美しくおいしい葡萄を、酵母たちの餌にく
 れてやりました。涙。
 酵母バカではありますが、いい仕事をしてくれると思います。
 小麦は丹波うむ農園の全粒粉、青森霞未さんのライ麦粉、
 茨城宗像ファームの小麦粉を使用します。
書けば書くほどに、たくさんの方の気持ちのこもった材料をお預かりしていることに気が付きます。
ちょっと遠いですが、ぜひお越しください!胃袋が何個あってもたりない2日間になりますよ!

石見銀山の城上神社の鳴き竜。私の守護神のような気がしています。

2016年8月22日月曜日

*牛蒡農家のはんださんが、自然栽培説明会をされます。*

ヒヨリブロートのこよなく愛するごぼうを作られているはんださんが、ご自身の自然栽培を赤裸々にさらけ出す会を行われるそうです。
残念ながら、私は参加できないのですが、自然栽培に興味を持っていらっしゃる方ならば、きっとまたとない話が聞ける機会になると思います。
ぜひ、ご参加ください!

http://handa-shizensaibai.jp/index.php?id=71

2016年8月21日日曜日

*カフェマーノでのパン祭り*

昨日、マーノのパン祭りが無事終わりました。
今日は、余韻に浸りにマーノで一休みに来ました。
で、カプチーノをたのんだら、まさかのパンのラテアート。パンチーノと名付けましょう。ちょっとセクシー。
今回のイベントは「丹波小麦でパンを焼く」でした。
実は、今回ほどなやんだパン祭りは初めてでした。
大手の製粉会社の粉と比べると、やはり製パン性や味、発酵の安定において難しいのです。
それだけ、大手製粉会社の粉は、素晴らしい技術と規模でパンに適した小麦を作っている。それは、どちらがいい、悪いという問題ではなく。
この小麦のおいしさを引き出すために、できること。
結果として、やったことは「うま味の掛け算」でした。
発酵食品の掛け算として、パン酵母だけではなく、ヨーグルトを使ってみたり、味噌を入れてみたり、酒粕も使いました。
さらに隠し味で、少量のはちみつをいれてみたり、トマトを加えてみたり。
・田舎パン
ヨーグルトと丹波の笹倉さんの小麦を中種として、6時間ほど熟成させてから、本捏ねを。本捏ねには、うむ農園さんのライムギをたっぷり使用して焼きました。
本来ならば、重たく、えぐみの強くなりやすい配合でしたが、とっても香りのいいパンに仕上げることができました。
・味噌
お隣多可町の足立醸造の味噌が最近お気に入
り。やさしくて、実にうま味が深い、塩辛くないお味噌なのです。
この味噌と笹倉さんの小麦の全粒粉は、きっとあう!と思いましたが、ここにもうひとひねり。
隠し味でトマトピューレを。トマトと味噌のうま味は合う。
これをおせんべいみたいに薄くのばして、オリーブオイルを塗って焼きました。
今度は、ドライトマト入れたようなものもやってみたいと思います。
・酒粕
今回の特別食材、赤米の酒粕を使ったパンを。今回、私が担当したパンでは唯一ふんわりとした食感を目指しました。
ゴマと香る酒粕。おいしい。
赤米なので、ポリフェノール系の色素も取り込めて、麹の健康効果も期待できる。全粒粉は当然食物繊維も豊富。うーん。これまた、作り続けたいパンになりました。
次のイベントは8月30日、31日の石見銀山の旅するひと皿です。
現在、脳みそフル回転でどんなパンを作ろうか考え中です。またこちらでご報告いたします!
大事な小麦を預けてくださった、笹倉さん、あとりえまろんさん、ありがとうございました!
そして、駆け付けてくださったお客様に感謝をこめて。

2016年8月20日土曜日

*2016年8月20日 カフェマーノ パン祭り*

明日のカフェマーノでのパン祭りの特選素材は
丹波産の勇気小麦粉と
京都向井酒造の赤米のお酒の酒粕。
明日のパンはこちら。
私が担当した全てのパンに、こちらの小麦を一部使用しております。
①バゲット
②竹岡農園の小豆
③チョリソーとチーズ
④ブルーチーズとくるみとハチミツ
⑤キャラメルナッツ
⑥店内のみ 全粒粉のベーグル
⑦グリッシーニ
⑧ベーコンエピ
⑨ジャガイモとローズマリー
⑩味噌とくるみ
11:赤米の酒粕と黒ごま
12:田舎パン
13:レーズンとくるみのライ麦
14:プレーンチャバタ
15:とうもろこしと玉ねぎのチャバタ
11時オープンです。お待ちしております。

2016年8月18日木曜日

*丹波の有機無農薬小麦を製粉しました*

ベルリンの町で初めて、丸麦から粉を挽いてパンにするお店を見たのが、11年前のこと。
あこがれ続けていた顔の見える生産者の作った麦を、自分で製粉してパンにする。
そんな世界がついにやってきました。
今日、製粉させてもらったのは、丹波市山南町の笹倉さんの有機小麦です。
そして、製粉機はもう一つ小麦を使わせていただく生産者、同じく丹波市市島町の奥丹波里山農園・うむ農園さんからのご縁で農事組合法人丹波いちじまふぁ~むさんのものをご厚意で使わせていただきました。
ドイツで見た製粉機は巨大で、石臼部分が1メートル以上ある木製の物でしたが、今回は金属の小型の機械。
また新鮮なドキドキ感がつのります。
でも、大きくても小さくても構造はやはり同じ。
麦が臼に落ちていく量を調整して、粉の粒度や製粉の速度を調節していきます。
出来上がった粉は結構熱いんです。摩擦熱が加わって、砂風呂のような感じ。
粉を袋に入れて、抱き上げると、なんともいえない気持ちの良い暑さが伝わります。
ただし、、、びっくりするぐらい粉まみれになるのは、ドイツの大型も、今日の小型も一緒。
終わるころには部屋中粉まみれになっておりました。
んだか、はったい粉のような香ばしい匂いで、体中粉まみれになりますが、けっこう嫌いじゃない作業です。
今回、使わせていただく丹波の二つの生産者さんの小麦はどちらもこだわりのある真面目な小麦。
さて、おいしさをどれだけ引き出せるか。職人魂が燃えます。
20日のマーノのパン祭り。こうご期待。

最後の写真はベルリンのヴァイヒャアトブロートの製粉機。私の原点。

2016年8月16日火曜日

*田中葡萄園&モヌッカでの滞在日記*

島根県益田市にある田中葡萄園とパン屋さんのモヌッカにお世話になってきました。山陰本線の線路沿いにある葡萄とパンとコンフィチュールを直売のみで製造販売しているご家族です。
到着したのは、お盆に向けて、配送、直売共に全盛期に入った頃でした。床一面に生まれたての赤ちゃんのように、やわらかな布の上に並べられている葡萄たちはそれはそれは、美しくて、色とりどりの輝きを放っていました。
田中葡萄園の特徴は、とにかく多種多様な葡萄を育てているということ。なんと、36種類もあるそうです。
自分の備忘録も含め、ここに覚えた葡萄たちを。
・モヌッカ
すでに苗の生産が終了してしまっている、今後幻の品種になっていくであろう葡萄。田中葡萄園のパン屋もこの葡萄の名前を冠しています。楕円の紫の実は小ぶりながら、甘く、皮のえぐみも少なく、ワインやチーズと一緒に食べるのに最適。ただし、3年に1度しか成功しないと言われるほど難しい品種なのでそうです。どうか、来年も再来年も10年先も食べ続けたい葡萄です。
・アルフォンスラバレー
まん丸の小さい濃紫の実は、皮が極度に薄く、果肉がみずみずしいので、薄く亀裂が入るほど。そこにうっすらと糖分と酵母と思われる茶色のかさぶたが、再び皮になり実を守っているのがわかります。濃縮された葡萄。私の中ではそんなイメージ。時々種がありますが、それを噛んでしまった時の苦い味も、この葡萄の生命力を表しているようで、大好きになりました。
・ハニーブラック
もう、名前だけで惚れますよね。黒い蜂蜜。大粒の美しい躯体に透明感のある翡翠のような実。はぁ。ため息。実は小粒の葡萄が好きな私が、今回一番衝撃を受けたのがこの葡萄。イメージはれんげ蜂蜜。とろっとしているのに、食べた後は驚くほどすっきりしています。皮がおいしくて、丸ごと食べてしまうけど、これは私の偏った愛情かしら。。。
・ゴールドフィンガー
花火みたいな葡萄。って、ひとつも伝わらない気がしますが、きっと見た人は伝わるはず。黄色にほど近い緑の細長ーーーーい実が房になっている様子は、夜空に広がる金色の花火のようなのです。こちら、とにかく、とにかく甘い。一度食べたら、この金色の指に翻弄されてしまうのは仕方ない話。
・竜宝
薄い赤紫の大玉。なんと、田中葡萄園で唯一、配送を承れないここで買うしかない葡萄です。それでいて、田中家がこれ一本で勝負してもいいと思ってしまうほどの魅惑の葡萄です。
理由は簡単。デリケートすぎるのです。もう、そこに置いているだけで、実の付け根から果汁があふれ出すほど。売店には、この葡萄だけを狙って、「竜宝ありますか?」と名指しで買い求める人が後を絶ちません。
狙っているのは、人間だけではありません。なんと野生動物たちも、この葡萄だけを狙ってくるほど。
暑く、からっからになった体に、この葡萄の一粒が一気にしみわたっていくのがわかります。しっかり冷やして、一粒で最高のスイーツに。
サンシャインマスカット、瀬戸ジャイアンツ、マーナイツ、イタリア、ロザリオビアンコ、ゴルビー、安芸クイーン、ミニ甲斐路、オリエンタルスター、マスカットビオレ、ジーコ、ブラックビート、巨峰、ティアドロップ、、、
私がお世話になった1週間でもこれだけの葡萄と接する機会がありました。が、まだ倍の種類があるとは、、、恐るべし。田中葡萄園。
果物はやっぱり甘くておいしいので、虫も菌も大好物。それを、極力農薬を減らし、ミミズが作ってくれる天然の液肥をまき、ひとつづつ花の選定をし、紙をかけ、糖度がしっかりのるときを見極めて収穫し、大事に包み送り出す様子は、真面目な日々の努力と愛情が込められているのを感じます。
朝起きてから寝るまで、同じ葡萄を見つめ、同じ葡萄の夢を語る。田中家の皆さんは、それをとても誇りに感じ、楽しんでいらっしゃるのが伝わってきました。
今年、田中葡萄園に新たな一歩が始まる予感。私も家族の端くれになった気持ちでワクワクしています。
最後に、田中葡萄園のスタッフさんがなんと、30年越え選手なんだそう。このご家族と一緒に夢を追いかけてきた方々。あー、なぜか涙が。もし、ご興味がある方がいらしたら、ご一報ください。長い年月をかけて培ってきたものの一端に触れさせてもらい、胸が熱くなりました。
実は、この葡萄でヒヨリブロートも一つやってみようと思っていますが、、、それはまた別の話。またの機会にお話ししましょう。
写真にも説明を加えていますので、ご覧ください。
田中葡萄園 & モヌッカ(パン屋)
http://www.monukka.ecweb.jp/index.htm
田中家、次藤家の皆様に愛を込めて。

枯れたように見えるしわしわの細い幹から、どうして、これほどに大きな葡萄が実るのだろうか。
朝の空気の中で、
神聖な美しさ。
まだまだ理解できていないけど、葡萄の品種や色によって、包む紙の種類が違います。
色が付きにくいけど、美しい
赤系の品種はどうやら、透明ってことはわかりました。
の遠くなるような作業の上に、この実りがあります。
ジャムにすべく、実を割って種や筋を取り除いた葡萄たち
うっとりするほどに美しいのです。当然すべて手作業。
なんとも贅沢なコンフィチュールになります。

お砂糖と合わせて、一晩、ゆっくり果汁を引き出します。キラキラして、美しい。うっとり。
モヌッカのシェフ、かえさんとの朝食。なんて贅沢。おいしいパンと葡萄。

2016年8月8日月曜日

*田中葡萄園 到着しました*

田中葡萄園、恐るべし。
36種類か、それ以上の品種の葡萄を育てていらっしゃいます。
今、朝もいできた葡萄が目の前に。感無量です。
こうして、大事に大事に梱包されて、届けられます。

2016年8月6日土曜日

*イベント カフェマーノ 8月20日に地粉祭りやります*

続きまして、毎月恒例のマーノのパン祭りを8月も行います。
今回は「丹波の新小麦を使ったパンを焼く」がテーマ。
ここ最近、山南町の笹倉さん、市島町の岸下さん、アトリエマロンさんと、丹波市で有機・無農薬で小麦を育てていらっしゃる農家さんとの出会いが相次ぎました。
そして、夏はちょうど小麦の刈り取りがすんで、今年の新小麦が食べられるようになる季節。
これは、新そば、新米、初もの達に対抗して、パンだって、新小麦を楽しみに食べたいではないか!!
ということで、今回は小麦の特徴や、良さを引き出したパンをつくってまいります。
新小麦なんて、考えたことがなかったという方、ぜひこの機会にお待ちしております!
なお、新小麦という考え方が広がってきたのは、北海道のアグリシステムという製粉会社が行っている「小麦ヌーヴォー」、パンの研究室パンラボ主催の池田さんが行っている「新麦コレクション」、これらの方々の頑張りがあってこそ。ここに、敬意を表するとともに、新麦を盛り立てていくことを誓います。
十勝小麦ヌーヴォー
http://www.komugi-nv.net/
新麦コレクション
http://mugikore.net/

*旅するパン屋 田中葡萄園に行く*

明日8月7日~14日まで、島根県益田の田中葡萄園に援農に行ってきます。
この春、実は一度お邪魔しておりまして、その時は、花咲く葡萄畑を案内していただきました。
なんと、なんと、こちらの田中葡萄園さん、お兄さんが葡萄を作り、妹さんがモヌッカというこれまた美しいフランス系のパンを焼くご兄弟なのです。
フランス文化では切っても切り離せない葡萄とパン。
なんて、恵まれた環境なのでしょうか。
春に伺った時に、夏は忙しくなるから、手伝いにきてもいいよっと言ってもらっていたのを真に受けて、ご相談したところ、快く迎え入れていただけることになりました。
美しすぎる葡萄たち。そのままはもちろん、コンフィチュールにも加工していきます。
また、帰りましたら、ご報告いたします。お楽しみに。
田中葡萄園 & モヌッカ(パン屋)
http://www.monukka.ecweb.jp/index.htm


右側が、妹さんがメインで営むパン屋さん。左後ろには田中葡萄園の倉庫が。
まるで、ここだけ外国のよう。
ピンぼけ。これが葡萄の花。
より甘くておいしく、美しい
葡萄を作るために、
半分ほどの花を落とすのは、すべて人
の手。
気の遠くなるような地道な作業の末に、素晴らしい
果物が待っています。
さて、春に見たこの葡萄たちが、いったいどうなっているのか、
楽しみです。こちらはお兄さん。
葡萄の花ってじっと見たことなかった。
これが今頃、大き
な実になっているはず。

2016年8月2日火曜日

*生産者に会いに行く 飯尾醸造*

醤油屋の友人が大絶賛するお酢の蔵、京都府の飯尾醸造を見学に行ってきました。日本三景、天橋立からほどないところにあります。
創業は明治26年。現在5代目123年の歴史あるお酢の蔵です。
このお酢屋さん、何がすごいって、お米を育てるところからかかわっている。50年余りも前から、無農薬米にこだわり、村単位で農業にかかわり、信頼関係のもとで安心な酢を作り続けています。
農業からかかわり続けているお酢屋は日本唯一でしょう。
ところで、お酢ってどうやって作られているか知っていますか?
実はまず日本酒を作って、その日本酒のアルコールを餌にお酢の菌を増やしていくのだそうです。
ということは、、、日本酒はどこかから買うのでしょうか?
一枚目の写真に見える、丸いぶら下がっているものが見えるでしょうか?日本酒ラバーならご存知かもしれませんね。杉玉です。
日本酒ができあがったら、緑色の青々とした杉玉をつるし、搾りはじめを知らせ、徐々に枯れて茶色くなっていく頃合いで酒の熟成を伝えるあれです。
お酢屋さんも、杉玉を使うのかと思いきや、自社で日本酒の蔵も持っているというではありませんか。あっぱれ。
しかも、そのこだわりはすばらしく、お酢の菌で日本酒が酸っぱくなるのを防ぐために、わざわざ離れた場所に蔵を設け、専属の杜氏までいらっしゃるそうです。
4代目いわく、普通に飲んでとても美味しい酒、なんだとか。どちらにしても酸っぱくなるのに、このこだわり具合には感服してしまいます。
ここで、もう一つ雑学を。日本の代表的なお酢、米酢。その規定は1リットルのお酢に40グラム以上のお米を使用していることなんだそうです。
これがポイント。米だけでお酢を作ろうと思うと、最低120グラムのお米が必要なはずなのだそうです。つまり、米酢と書いてあっても、米以外の物のほうが原料として多いお酢がありえるのです。
醸造アルコールという、廃糖蜜やコーンなどから作られる食用エタノールを使用するのだそうです。
一方の飯尾醸造のお酢は、通常のもので200グラム、上級商品だと320グラムものお米を使用しているのだそうです。
飲んでみると、違いは明らか。うま味やコク、なんだか出汁のような芳醇な香りまでしてきます。
お酒に100日、お酢に100日、合計200日もの時間をかけて、じっくりと発酵熟成されてできるお酢には、菌たちが作り出す複雑で味わい深いうま味が詰まっています。
飯尾醸造では、米酢のほかにも様々な果実酢やポン酢のような調味酢もつくられています。
ヒヨリブロートが注目しているのは、会長も太鼓判を押している「紅芋酢」。ポリフェノールの一種、アントシアニンが非常に豊富で、様々な健康効果が期待できる一品です。
会長自らの体で、効果が実感されている紅芋酢。この話はまた材料の話でお話ししましょう。
※写真にも説明をのせましたので、ぜひご覧ください。
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飯尾醸造
https://www.iio-jozo.co.jp/
〒626-0052
京都府宮津市小田宿野373

飯尾醸造の正面玄関。ここに直売所も併設されています。杉玉と黒酢を作る際に使ったと思われる甕がお出迎えしてくれます。
この時点で、すでにお酢の匂いが。
日本一のお酢を作るという志から、富士酢の名前が付けられたそうです。
働いている方々、お一人お一人が、誇りを
もっていらっしゃるのが伝わってきました。
紅芋酢やイチジク酢のような、小ロットで作っているものは、
今も昔ながらの舟を使ってもろみを絞っていきます。
木の蓋はなんと100キロ。
いつか、この絞っているとこ
ろを見てみたいものです。
男の仕事です。かっこいい!
様々な種類のお酢を試飲させていただきました。琥珀に輝く酢が美しい。
日本の基本の調味料なのに、きちんと味わ
ったことがなかったことに、反省。
写真にするとさっぱりなのが残念ですが、飯尾醸造のお米が作られている棚田。
この美しい景観を守るためにも、一
役買っています。
もうすぐ稲穂が出てきます。
このお米が
日本酒になって、お酢に。
途方もない年月がこの酢を作っ
ています。
おまけに天橋立を。ここも丹波に似て、昼と夜の寒暖差が大きい土地なのだそう。
丹波と丹後ですもの、当然かもし
れませんね。

必ず、また訪れようと思います。
飯尾醸造さんのお酢とは
一生の付き合いになりそうです。

*はじめまして*

はじめまして。旅するパン屋 HIYORI BROT 塚本久美です。

兵庫県丹波市で通販専門のパン屋を開業準備中です。
これから、ぼちぼちと徒然と、パンの事、パン以外の事、つづっていきたいと思います。

簡単な自己紹介を。

1982年11月24日、大阪堺市生まれ。千葉県柏市育ち。

パン屋歴は8年目。
26歳の時に転職し、東京世田谷のシニフィアンシニフィエに入社し、、パン職人としての人生をスタートしました。
師匠である志賀勝栄シェフの高加水・低温長時間発酵で熟成されたパンと、
ドイツの派手さはないけれど、安心して食べられるしみじみと美味しいパンが自分のお手本です。

ちなみに、、、パン屋になる前は、OLってやつをしておりました。
お世話になっていたのは、なんとリクルート。
自分でも、あんなすんごい会社に採用してもらえたのは、キセキだったなぁと思うほどです。

小さいころは引っ越しが多くて、デブと痩せを繰り返すナイーブな子供だったり、
入学した高校がすばらしく、自我が芽生えて、髪の毛赤く染めてみたり、
そういえば、昔から旅が好きで、自転車で飛び出したなぁとか、
モノを作るのが好きだったなぁとか、
三日坊主だなぁとか、八方美人だなぁとか、

思うことはいろいろあるのですが、それは一つ一つ別のお話し。
またの機会にちょこちょこ書いていければと思っています。

よろしくお願いします。