2016年4月29日金曜日

*Cafe ma-noでのイベント報告④*

ついにイベントの報告も最終章。残りのパンたちの紹介です。
●商品案内 後編●
⑫新玉ねぎと胡桃
再登場、農業家横山君の新玉ねぎをじっくり炒め、香ばしくローストした胡桃と一緒に練りこみました。新玉ねぎは、炒めると、とろっととろける甘さ。パンを焼いているときから、玉ねぎのいい香りがしてきます。
胡桃と合わせるレシピは、石見銀山、ベッカライヒダカで教わった組み合わせ。もともとはドイツで習ったんだそうです。
本来のレシピでは、玉ねぎは生で練りこむのですが、実は、私、生の玉ねぎを食べると、胃腸を壊してしまうという困った体質。今回は、ヒヨリブロート仕様で、炒め玉ねぎでの使用になりました。
新玉ねぎの季節は間もなく終わりですが、今後も作り続けたい一品です。
⑬キタノカオリのチャバタ
マーノで、遠い昔、一番最初にスタッフの恵さんに教えたパンです。すべてはこのパンから始まりました。
チャバタは、イタリア語でスリッパを意味する、歯切れのいい、サンドイッチに適したパンです。それを北海道の小麦、キタノカオリで作りました。常温で4時間ほど発酵させて、カットしたらすぐに窯で焼く、製造工程がちょっと珍しいですね。
粉と同量の水で捏ねるので、どろどろの生地。それを極力捏ねずに、パンチでつなぎ、口どけよく仕上げるのが特徴です。日本人は、欧米人にくらべ、唾液の量が少ないのだそうです。そのため、水分が少なく固い食べ物は、おいしさを感じにくく、なおかつ栄養の吸収もしにくいのだとか。
その点、このパンはご飯かのように、しっとりモチモチ。おいしくて、消化によく、どんな食材ともよく合います。
今回は、同じ生地で以下の3種類の具材のものも用意しました。
⑭朝どり筍のバター醤油チャバタ
丹波市山南町笛路村の竹岡農園の筍をすぐにあく抜きして、バター醤油でローストして練りこみました。
竹岡さんを訪ねると、そこは一面の草木。どの木も青々とした若葉を茂らせ、心地よい風がふいておりました。写真から皆様にも、この気持ちのいい春が届けばいいなぁと思います。
実は、取るだけと思われがちな筍ですが、同じ村の中でも、山裾より、中腹のほうが味がしっかりとしておいしいんだそうです。しかも、ちょうど暖かくなりだした今日この頃。暖かくなると、一気に筍の味が落ちるそうで、偶然にも最終日になるかもしれない日にわけてもらうことができました。
あく抜きをした筍を、適当な大きさに切り、バターと醤油でローストし、パンに練りこみました。バターと醤油の焼けるにおいは、それだけで最高なのです。
⑮朝どり筍のゆず塩チャバタ
⑭と同じ筍を、サンライズソルトのゆず塩で味付けし、生地に入れました。ほんのりと香る柚子がよく合います。
柚子と筍。和食の鉄板の組み合わせですが、まるでご飯のような、このパンには、とてもよく合いました。ということは、山椒と筍、わかめと筍、なんてチャバタもおいしいのかもしれません。妄想は膨らみます。
⑯ハーブ塩キャベツのチャバタ
横山君の春キャベツにサンライズソルトのハーブ塩をたっぷり目に。甘味とハーブの香りが心地よいパンになったようで、横山君自らにおいしいとお墨付きをっもらうことができました。
これが、⑥のキャベツパンとはまた異なるおいしさで、キャベツでパンを作るということに、さらに注力したらどうなるのか。来年の春キャベツの時期には、10種類くらい、キャベツのパンを開発してみたいと心に誓いました。
以上。総勢16種類のパンたち。皆さまお付き合いいただき、どうもありがとうございました。
お店の営業が無事に始められましたら、こんな感じで、その時々の食材、素晴らしい生産者に合わせて、パンを作って通販でお届けする、そんなスタイルのパン屋にしていこうと思っています。
お店のスタイルの話は、また別の話。またの機会にお話ししましょう。
皆さま、よいゴールデンウィークを!

*Cafe ma-noでのイベント報告③*

さて、昨日に引き続き、商品の詳細を。
●商品案内 中編●
⑨塩カシュー
オーナーの北さんより、塩を生かしたパンを作ってほしい、とのオーダーを頂戴し、作ったパン。
というのも、マーノのお二人と私は、先日他の仲間と一緒に千葉県へ菌と食の旅に出たのです。そのとき、千葉の仲間から紹介してもらったのが、サンライズソルトという塩の職人でした。
サンライズソルトの塩は、普通の塩と何が違うのか。それは、海をそのまま凝縮したようなミネラルバランスであること。そして、日本の伝統的な塩づくりの製法、揚げ浜式という方法で、じっくり時間をかけて作られていることです。
精製塩のピリリとする塩辛さとは異なり、こちらの塩はまろやかで、ゆっくりと体にしみこんでいくような甘味さえ感じるお塩です。
そんな塩を楽しむパンをということで、島根のパン屋ベッカライヒダカで教わった、塩マカダミアという商品に習って、甘味のあるカシューナッツをゴロゴロと入れたシンプルな生地の表面に、サンライズソルトの塩をぱらぱらとふって、あまじょっぱいお酒のおつまみパンに仕上げました。
ちなみに、生地のお塩ももちろんサンライズソルトで作っています。微量のイーストで常温で一晩おいて作りました。馬蹄型がなんだかかわいらしく、一度握ると、止まらないおいしさのパンになりました。
⑩丹波の百姓王子のチーズパン
丹波には、気概のある若き農業家がたくさんいるのですが、その一人、婦木農場の長男、敬介さんがジャージー牛を育て、牛乳を搾り、自ら作ったチーズが主役のパンです。なんと、数年前から勉強を始め、ついに今年、第一弾として完成したばかりのチーズ。さわやかな酸味の広がる、深みのあるヨーグルトのようなフレッシュな味がします。
このチーズに合わせるべく選んだのは、アプリコットと胡桃。ドライのアプリコットは、やわらかく煮戻し、ブランデーで香りづけしました。二つの酸味が味にリズムをつけます。
胡桃とアプリコットはあらかじめ生地に混ぜ込み、歯切れをよくするために、少量のライ麦粉を使いました。常温で一晩、ゆっくりと熟成させたのち、チーズを棒状に切ったものを包んで焼き上げました。がりっとした胡桃の香ばしさを生かすためにも、細長く、しっかり目に焼きこんでいます。
⑪マーノ特製フルーツのパン
マーノには、何カ月もじっくりとお酒に漬け込まれた秘伝のドライフルーツがあります。もともとは、フルーツケーキのために作られたものですが、今回、オーナー北さんから、これをたっぷり使ったパンを!とのオーダーをいただきました。
これだけ、大事に漬け込まれてきたフルーツを使うのですから、できるだけ他の要素はシンプルに、主役を引き立たせるパンに仕上げました。
全粒粉を少量使い、ソフトさを出した生地にとにかくフルーツをたっぷりといれ、常温で発酵。
ただし、これをオーブンに直接入れると、フルーツの部分が焦げてしまい、フルーツ本来の味わいよりも、苦みが表に出てしまいます。
そのため、別にフルーツの入っていない生地を用意し、薄くのばして、表面を巻くことで、おいしさを閉じ込めています。
気が付けば、まだ、5種類のパンの紹介が残っていますが、かなりのボリュームになってきましたので、続きはまた明日。
写真は北さんから、拝借いたしました。たびたび、ありがとう。

2016年4月27日水曜日

*Cafe ma-noでのイベント報告②*

結局、昨日はパンの内容をご報告できず失礼いたしました。
この投稿からご覧の方は、ひとつ前の投稿をご覧いただけますと、幸いです。
さて、今回のイベント、何種類のパンを作ったのか、自分でも若干わからなくなるほどのラインナップとなりました。
スペシャル食材の紹介や、製法なども紹介していきますので、これまたちょっとマニアックですが、ご容赦ください。
ざっと読みたい方は、斜め読みで!
●商品案内 前編●
①TANBANPAN(スタッフ恵さん作)
マーノのバリスタ兼ブーランジェの恵さんのスペシャリテ。丹波の大納言小豆をお店であんこにし、西山酒造の麹から作った酒種で生地を作り焼き上げました。甘さ控えめだからこそ感じられる、小豆のうま味と、むちっとした香りの良い生地のバランスが最高の一品です。
②よもぎアンパン(スタッフ恵さん作)
TANBANPANの春だけのとっておき。恵さん自らが摘んできたやわらかい芽吹いたばかりのヨモギを、ペーストにして生地に練りこみました。
③黒糖ジャムコッペ(スタッフ恵さん作)
なんと、なんと、東京の名店ヌクムクさんの研修中に恵さんが衝撃を受けたパンから、あの味を再現したくて作ったというパン。ヌクムクの与儀シェフとの出会いが、恵さんの本気に火をつけました。
ですが、今回、私は食べそびれてしまいました。。。お客さんに食べていただけてよかったんだから!っと強がって、裏で泣くことにします。
④シナモンロール(ディレクション:ヒヨリブロート)
こちらは、前回の投稿で紹介した通り。
恵さんが作る酒種の菓子パン生地を使って、ヒヨリブロートがシナモンシュガーとラムレーズン、香ばしく焼いた荒砕きアーモンドを巻いて焼き上げて、仕上げのバタークリームをオーナーバリスタの北さんが作る。
この時に気が付いたことには、シナモンロールのような伸ばすタイプの生地の時、麹が有用であるということ!使うと酵素がたんぱく質を分解するので、生地の伸展性があがり、作業がすこぶるしやすく。これは、今後も応用したい新発見でした。
マーノの果実感のある、さっぱりした酸味と甘味のコーヒーには、甘味を抑えた配合でアーモンドの香ばしさや、レーズンの酸味を感じられる、それでいて、バタークリームでコクと満足感も感じられる。そんなバランスを目指しました。
⑤酒種食パン
なんと、全体の粉の50%を湯種で仕込んだ食パンです。小麦のアルファ化に加え、でんぷんやたんぱく質の分解を促進することを狙い、湯種に麹を加えました。
できあがった湯種は、昔の水糊のよう。そこに残りの粉と、さらに酒種を加えて、根気よく練っていきます。ねとねとしているので、なかなかつながりませんが、とにかくここで根気よく続けることがポイントです。
常温でオーバーナイトして焼き上げた生地は、砂糖を一切使わないにも関わらず、甘くて、皮が香ばしく、中はむっちりと眠っている子供の頬っぺたのようなのです。
大量生産には、とてもとても向かないですが、私のようなスタイルだからこそできるパンとして、これからも向き合っていきたいです。
⑥キャベツパンか、パンキャベツか
現在農業1年生、しかしこだわりと愛情が半端ない横山君が作った春キャベツを、上記のあまくてむっちりとした食パン生地の中に、これでもかと練りこみました。
あまりにも、キャベツが多かったので、これはパンなのか、キャベツなのか、、、と自分に問いかけるレベル。
そっと丸めて、発酵をとったら、たっぷりのチーズを。
春キャベツのやわらかな甘味と、生地の甘味、チーズの塩みが合わさり、とまらない美味しさになりました。
⑦バゲット
実は、今回一番緊張したのがこのパン。シンプルなものほど、難しい。蒸気が出ない窯で、ホイロがない中で、どこまでやれるか。
粉はタイプERをメインにキタノカオリを少々入れて、捏ねずにパンチでつなぐ方式で生地を仕込みました。発酵は常温で19時間ほど。
成型後、一休みで窯入れ。クープは浅く。霧吹きを庫内の壁に吹き付け、焼いてみました。
高めの発酵温度でオーバーナイトした生地は、やはりうま味が濃い。タイプERらしい、しっかりした粉の味が感じられ、それでいて、食感は軽めのバゲットになりました。
クープは、、、まだまだ、この環境に合わせられていないなというのが現状。次回は見た目もレベルアップをさらに狙いたい一品です。
⑧丹波猪のベーコンエピ
今回の目玉商品。実はイノシシは脂身がしっかりあるのですが、ベーコンの燻製のおいしさは脂身にあると言われています。ここで使った地元のイノシシ肉を使ったベーコンもしっかりと燻製香が香るものでした。
希少価値が高いため、なかなか高級なベーコンエピになってしまいましたが、あのワインやビールが進む味は、一度食べると癖になってしまった方も多かったのではないかと思います。
書きたいことが多すぎて、前編後編にわけることにしました。続きは後編で。

2016年4月24日日曜日

*Cafe ma-noでのイベント報告①*

Cafe ma-noでの、一日パン屋イベントが終わりました。
私に今やれるすべてを出し切ったぞ。という心地よい疲労感が体を包んでいます。
すでに3回目?4回目?のこのイベント。
実は、やるたびに自分自身の学びが多い企画です。
その学びの一端をまとめてみようと思います。
ちょっとマニアックなので興味のある方は読んでいただけると嬉しいです。
①機材の工夫
当然、ここはいつもはカフェ。
パンを作るための機材ではなく、すてきなカフェ飯と、
ケーキやお菓子を焼くための小さい卓上ミキサーと天板が1枚入るサイズの平窯が一つ。
発酵は、常温か冷蔵庫かの二択。
窯は、蒸気が出ないので、霧吹きと、生地の作り方で工夫。
スリップピールは木の板の上にベイキングシートをひいて代用。
大きなミキサーはないので、手捏ねと卓上ミキサーで。
実は、ここで使っている技の多くは、家庭製パン仲間から教わったものです。友に感謝。
そして、機材をなんでも快く使わせてくれる、オーナー北さんに感謝。
②常に行き当たりばったり(良い意味で)な食材
なるべく地元の旬の素材を使いたい。
そうなると、本当に直前まで食材がわからないのがこのイベントの面白くて怖いところ。
今回も、うーん、ちょうど端境期で野菜があんまりないんだよね。。。
と、農家の方々からのお言葉。
やっと、筍、キャベツ、新玉ねぎと食材が決まったのはイベントの数日前のことでした。
すべてのメニューが決まったのは、実は野菜を見てから、仕込み当日に。
というのも、春キャベツがどのくらいやわらかくて、甘いのか。
玉ねぎは水分が多め?辛め?甘め?
タケノコは香りが強いのか、しっかりした感じか、やわやわか。
そういう違いで、パンの種類や種の量、水の量なんかを調整していくのです。
そこに、チーズやら塩やらイノシシ肉のベーコンやらまで集まってきちゃったんですから、パンの組み合わせは無限大。
今回は、おかげさまで種類も量もしっかり作ることができました。
③カフェでやる意味
ここはカフェなのですから、コーヒーがやっぱり主役だと思うのです。
しかも、Cafe ma-noのコーヒー、カフェラテは本当に美味。
しかもしかも、空間もオーナー北さんのこだわりの空間。
ですから、私のパンはそこに寄り添いたいと思うのです。
今回はコーヒーのお供に食べてほしくて、シナモンロールを作りました。
スタッフのめぐみさん特製のアンパンの生地を使って、
製法とフィリングは私が作り、
オーナーバリスタでパティシエの北さんにバタークリームで仕上げてもらう。
これを機に、私がいないときもこのお店の定番として、根付いていってほしいなぁと思えるパンを作るようにしています。
めぐみさんのパンの腕は、相当なので、これからお客さんでシナモンロールを食べられる日も近いのでは、と密かに期待中です。
で、どんなパンが焼けたのかって?
それはまた別の話。またの機会に、、、なんて言っていると忘れてしまうので、また明日、お話ししましょう。
よい日曜日をお過ごしください。
写真を北さんの写真を拝借いたしました。
ほとんど写真を撮っておらず。北さん、ありがとう。

2016年4月21日木曜日

*イベントやります 2016年4月23日 カフェマーノ*

4月23日土曜日、丹波のCafe ma-noにて一日パン屋やります。
『久美と、恵と、パンと。』
ヒヨリブロートが丹波に根を張ることになったきっかけは、このCafe ma-noの存在なくしては語れません。
地元の生産者さんを朝早くから回り、時に一緒に畑に入れてもらい、時にこれもう捨てるから、、、というちょっと傷ついた食材をわけてもらい、何を作ろうか考える。
そうして、オーナー北さんと、スタッフのめぐみさんとパンを焼く。
販売して、その場でほうばってもらう。
これが旅するパン屋の原体験でした。
私の人生のあり方を決めたこのイベントを、またやらせてもらえる喜びに、また真面目にパンを作りたいと思います。
お近くの方、パンの顔を見に来てください。
https://www.facebook.com/events/765941636841373/

*相棒ができた*

ヒヨリブロートは旅するパン屋なので、旅は大事なお仕事。
ということで、相棒をお招きいたしました。
こいつに乗って、どこまでも。
ご馳走パンを作るべく、自分の足で真面目な食べ物に会いに行きます。
見かけたら、美味しい情報を教えてください。相棒ともども、末長くよろしくお願いします。

2016年4月19日火曜日

*家庭でパン焼き 名古屋いとうまゆみさんと*

昨日に続き、名古屋。
本日はこちらも名古屋のパン教室の先生で、もう、ずいぶん長いこと仲良くさせていただいている、いとまゆさんとパンを焼きました。
家庭で、これだけのパンが焼けるってなんてすごいことなんだろう。ガスのコンベクションオーブンと、電気の家庭用のオーブンレンジだけで!!
パン屋の喜びは、冷めたてのパンを食べられることだと私は思っているのだけど、いとまゆさんと過ごして、あぁ、この幸せはすでにパン屋だけのものではないのだと妙にうれしい気分になりました。
焼きたてじゃなくて、冷めたてってのがヒヨリブロートのこだわりなんだけれど、これはまた別の話。またの機会にお話ししましょう。
たくさんの生徒さんに愛されて、パンの作り出す幸せな時間を広めているいとまゆさん。本当の意味でのパンの文化って、こうして紡がれているんですね。
家庭製パンのレベルがここまできているのですから、パン屋の私もますます真面目にパンに向き合わねばならないです。
ま、いとまゆさんはすでに家庭製パンのレベルを超えていますけどね。

2016年4月18日月曜日

*パンの講師に 名古屋ティロワ*

熊本、大分の地震に思いを馳せつつ。

名古屋のパン教室ティロワの中浴さんにお誘いいただいて、一日バゲット研究会の講師をさせていただきました。
総勢9名で、バゲット76本とロデブ2個を焼く。
完全に家庭製パンの世界を超えていました。
研究会だったので、塩違い、種違い、発酵温度違い、粉違いに加水違い、成型違い、クープ違いと、想像できる限りのいろんなことをやってみました。
結果は、、、たぶんあの場にいた人にしかわからないですね。百聞は一見(もしくは一口)にしかず。
講師の私も、皆さんと一緒に心行くまで楽しみました。
中浴先生、お招きいただきありがとうございました。
焼いたパン
 塩違いバゲット 4本×5種類 イースト 17℃
  サンライズソルトの揚げ浜式海塩(千葉)
  パタゴニア湖塩(アルゼンチン)
  ゲランド塩田海塩(フランス)
  浜御塩 海塩の平釜炊き(長崎)
  海人の塩 海塩の釜炊き藻塩(広島)
  
 塩違い練習バゲット 16本×2種類 イースト 17℃
  カンホアの塩 塩田海塩(ベトナム)
  ぬちまーす 特殊製法海塩(沖縄)
 種違いバゲット 4本 17℃
  ホシノ丹沢酵母 ゲランド
 冷蔵バゲット 4本 5度
  イースト ゲランド
 粉違いバゲット 6本×2種類 イースト 常温
  クラッシック
  ウーブリエ
  
 持込生地 ER+グリストミル 1本
      キタノカオリ 1本
      酒種 2本
 ロデブ 2個

2016年4月16日土曜日

*今日のおやつ おこしもん*



ヒヨリブロートはパン屋なんだけど、実は和菓子が大好き。
今日は、名古屋・尾張の伝統菓子、おこしもんを友人の宇野さんに習いました。
上新粉をお湯で練って、木型で押し固めて、蒸す。
とってもシンプルなお菓子で、これに色粉を使って模様を描いたり、食べるときは、砂糖醤油をつけたり、あんこと一緒に食べたりするそうです。
ドイツの伝統菓子に、シュプリンゲレとかツィムトシュテルネとかあるのですが、日本のこういう素敵なお菓子も、作り続けて、守っていきたいなぁと強く思いました。
パンの通販が始まったら、パンじゃないけど、こんな日本の素敵なお菓子も時々紹介していけたらとか、ちょっと思ったのですが、みなさんはどう思われますか?興味あるかしら??
ドイツの伝統菓子の話もたくさんしたいけれど、これはまた別の話。またの機会に話しましょう。

2016年4月15日金曜日

*家のこと②*

築180年の我が家からは、びっくりするほど素敵な食器類が大量に発掘されてきます。
それはそれは素敵すぎて、残念ながら、シェアハウスのみんなとの普段使いにはちょっと合わないのです。
このままだと、こんなに素敵な食器たちが日の目を見ないで、箪笥の肥やしになってしまう。
ということで、まさに、今月の18日にオープンする東京の友人のお店で買ってもらえることになりました。
彼の料理は、天下一品。食べる人への気遣いがあふれた、染み入る料理を作ります。
特に、だし巻き卵はおいしすぎて、涙が出そうになるのですが、これはまた別の話。またの機会にお話ししましょう。
この家では眠っているだけだった食器たちが、活躍する様子を、近々見に行きたいと思っています。
うむ、ヒヨリブロートでも、こういう古くて大事にしたいものに、もう一度命を吹き込むようなことができないものか。
しばらく、アンテナを張って過ごしたいと思う、風の強い春の一日でした。

*得意なパン*

熊本の地震へ祈りを。

最近、得意なパンは何ですか??とよく聞かれるのです。

改めて聞かれると、とても困ってしまいます。
自分の得意分野ってなんだろう。

実は私、バゲットもカンパーニュも、食パンも、フォルコンブロートも、クロワッサンも、シナモンロールも、あんパンも、ハムロールも大好き。
食べるのも作るのも、パンを前にすると、眠気も吹っ飛びます。

あえて言うなれば、、、相手に合わせて作るのが得意かも

料理に合わせて、コーヒーに合わせて、農家さんにわけてもらった野菜を使って。

難しいお題ならお題なほど、燃えちゃったりして。どM気質がちらほら。

写真は東京虎ノ門のレストラン、ピルエットで作ったハンバーガー用のバンズ。
人参のピューレをいれたもの、
牛脂をいれたもの、
バニラビーンズの鞘でおこした酵母をいれたものを作ってみました。

私は多分一人では完成できないパン屋なのです。いつも、誰かとコラボして、○○日和を作るのが、ヒヨリブロートなのです。

まぁ、屋号の話はまた別の話。次の機会に話すことにしましょう。

さて、これからいくつの○○日和パンを作れるか、挑戦が始まります。


2016年4月14日木曜日

*夢の話*

パンが好きでね、ドイツが好きでね。
もう鶏と卵なみに、パンが好きでドイツに行ってるのか、ドイツが好きでパンを好きになったのかわからないんだけど、

ベルリンで友人の家を訪ねた時のこと、

この建物、築160年なの。窓枠のところに銃弾の後とかあるんだよね。

と言った言葉に、ものすごい憧れを感じたのを、ふと思い出した。

ドイツは古いものを大切にする文化があって、なんて素敵なんだろうと思ったものだ。

でも、ふとこの隙間だらけの、節穴があく天井を見ていて、あ、この家、築180年だった。20年も越えてる。

と軽く夢を超えていたことに気がつく。

ドイツで見た大好きな憧れのパン屋さんを日本で再現するって夢も、気がついたら軽く越えられているといいなぁ。

まあ、憧れのパン屋の話は、また別の話。またの機会に話すことにしましょう。

おやすみなさい。良い夢を。


2016年4月12日火曜日

*我が家の話*

ヒヨリブロートは、不思議なご縁で、丹波の地に根を下ろすことになりました。
神無月に島根に集まった神様のくださったご縁だと思うのですが…
これはまた別の話。またの機会に話しましょう。
開業までの間、築180年の我が家の整理をすることに。
今日は古い蔵の2階をごそごそ。
ふと、出てきたお皿の包み紙を見ると、昭和5年3月10日の新聞でした。
今日が、「けふ」と書かれ、
横書きの文章は左右逆。
學校とか五カ國とか斷然とか。
歴史が目の前に現れた気がしました。
ヒヨリブロートも180周年記念までいけるじゃろか。
この家にいると、なんだか、毎日が冒険のようで、ワクワクしてきます。
にしても、陶器は全く劣化していない。もしかすると、どれかは180年前のものかもしれません。