2016年4月27日水曜日

*Cafe ma-noでのイベント報告②*

結局、昨日はパンの内容をご報告できず失礼いたしました。
この投稿からご覧の方は、ひとつ前の投稿をご覧いただけますと、幸いです。
さて、今回のイベント、何種類のパンを作ったのか、自分でも若干わからなくなるほどのラインナップとなりました。
スペシャル食材の紹介や、製法なども紹介していきますので、これまたちょっとマニアックですが、ご容赦ください。
ざっと読みたい方は、斜め読みで!
●商品案内 前編●
①TANBANPAN(スタッフ恵さん作)
マーノのバリスタ兼ブーランジェの恵さんのスペシャリテ。丹波の大納言小豆をお店であんこにし、西山酒造の麹から作った酒種で生地を作り焼き上げました。甘さ控えめだからこそ感じられる、小豆のうま味と、むちっとした香りの良い生地のバランスが最高の一品です。
②よもぎアンパン(スタッフ恵さん作)
TANBANPANの春だけのとっておき。恵さん自らが摘んできたやわらかい芽吹いたばかりのヨモギを、ペーストにして生地に練りこみました。
③黒糖ジャムコッペ(スタッフ恵さん作)
なんと、なんと、東京の名店ヌクムクさんの研修中に恵さんが衝撃を受けたパンから、あの味を再現したくて作ったというパン。ヌクムクの与儀シェフとの出会いが、恵さんの本気に火をつけました。
ですが、今回、私は食べそびれてしまいました。。。お客さんに食べていただけてよかったんだから!っと強がって、裏で泣くことにします。
④シナモンロール(ディレクション:ヒヨリブロート)
こちらは、前回の投稿で紹介した通り。
恵さんが作る酒種の菓子パン生地を使って、ヒヨリブロートがシナモンシュガーとラムレーズン、香ばしく焼いた荒砕きアーモンドを巻いて焼き上げて、仕上げのバタークリームをオーナーバリスタの北さんが作る。
この時に気が付いたことには、シナモンロールのような伸ばすタイプの生地の時、麹が有用であるということ!使うと酵素がたんぱく質を分解するので、生地の伸展性があがり、作業がすこぶるしやすく。これは、今後も応用したい新発見でした。
マーノの果実感のある、さっぱりした酸味と甘味のコーヒーには、甘味を抑えた配合でアーモンドの香ばしさや、レーズンの酸味を感じられる、それでいて、バタークリームでコクと満足感も感じられる。そんなバランスを目指しました。
⑤酒種食パン
なんと、全体の粉の50%を湯種で仕込んだ食パンです。小麦のアルファ化に加え、でんぷんやたんぱく質の分解を促進することを狙い、湯種に麹を加えました。
できあがった湯種は、昔の水糊のよう。そこに残りの粉と、さらに酒種を加えて、根気よく練っていきます。ねとねとしているので、なかなかつながりませんが、とにかくここで根気よく続けることがポイントです。
常温でオーバーナイトして焼き上げた生地は、砂糖を一切使わないにも関わらず、甘くて、皮が香ばしく、中はむっちりと眠っている子供の頬っぺたのようなのです。
大量生産には、とてもとても向かないですが、私のようなスタイルだからこそできるパンとして、これからも向き合っていきたいです。
⑥キャベツパンか、パンキャベツか
現在農業1年生、しかしこだわりと愛情が半端ない横山君が作った春キャベツを、上記のあまくてむっちりとした食パン生地の中に、これでもかと練りこみました。
あまりにも、キャベツが多かったので、これはパンなのか、キャベツなのか、、、と自分に問いかけるレベル。
そっと丸めて、発酵をとったら、たっぷりのチーズを。
春キャベツのやわらかな甘味と、生地の甘味、チーズの塩みが合わさり、とまらない美味しさになりました。
⑦バゲット
実は、今回一番緊張したのがこのパン。シンプルなものほど、難しい。蒸気が出ない窯で、ホイロがない中で、どこまでやれるか。
粉はタイプERをメインにキタノカオリを少々入れて、捏ねずにパンチでつなぐ方式で生地を仕込みました。発酵は常温で19時間ほど。
成型後、一休みで窯入れ。クープは浅く。霧吹きを庫内の壁に吹き付け、焼いてみました。
高めの発酵温度でオーバーナイトした生地は、やはりうま味が濃い。タイプERらしい、しっかりした粉の味が感じられ、それでいて、食感は軽めのバゲットになりました。
クープは、、、まだまだ、この環境に合わせられていないなというのが現状。次回は見た目もレベルアップをさらに狙いたい一品です。
⑧丹波猪のベーコンエピ
今回の目玉商品。実はイノシシは脂身がしっかりあるのですが、ベーコンの燻製のおいしさは脂身にあると言われています。ここで使った地元のイノシシ肉を使ったベーコンもしっかりと燻製香が香るものでした。
希少価値が高いため、なかなか高級なベーコンエピになってしまいましたが、あのワインやビールが進む味は、一度食べると癖になってしまった方も多かったのではないかと思います。
書きたいことが多すぎて、前編後編にわけることにしました。続きは後編で。

0 件のコメント:

コメントを投稿