2017年4月7日金曜日

*テロワール*

こんな時間ですが、いい日だったので、ちょっと共有を。長いので、お時間ありましたら。
新しいアイデアってどういう時に湧いてきますか?
私の場合は、猛烈に忙しいときに、なぜかふと降りてくることがあります。イメージが肩をたたいてくるような感覚。
今日もせっせと発送用のパンを焼いているときに、その感覚はやってきました。
塚本の頭の中は、自分でも説明しがたいのですが、何とも複雑に絡み合って重なり合っていて、常に10個くらいのことを考えています。
今でいうと、こんな、、、。
・5月27日ヴァンボヤージュのドメーヌテッタさん用
・4月12日発送岡山天満屋
・円山マルシェ佐野さんをイメージしたクグロフ
・米をデザインするファイブスクエアさん用
・足立醸造、生しょう油麹をどんなパンにするか
・熊本スロージェラートさんのカフェ用
・月末のワインバー用のパン
・友人の結婚祝いパーティー用
・熊本でウィンディアンブレラいけないか
・衣壱用
・友人のパン屋オープンのヘルプ
・7月札幌、10月東京
・ノープロブレムを広げたい
・刺繍の勉強したい
・黒木瞳が好きな父が丹波に来る
そうしたら、突然に足立醸造とドメーヌテッタがつながってしまったのです。
ワイン醸造所のドメーヌテッタは岡山県新見にあります。ワインスタイリスト大野さんと、フレル食堂西原さんの計らいで、5月27日に開催されるヴァンボヤージュというイベントでパンを提供させてもらうのですが、先日これを使ったらどうかと、ニューピオーネと安芸クイーンのレーズンをお預かりしていました。
テッタさんのワインもいただいて、漬け込んで、リッチな葡萄パンにするか、、、くらいに思っていたのですが、、、
「醤油ってのは、もともとその土地のものなので、地元の人が買いやすい値段でありつづけたいのですよ」
突然に、足立醸造の5代目学さんと先日していた話が頭の中に。
はっとしました。
ドメーヌテッタの高橋さんはワインをただ作っているわけではなく、新見という土地を生かして、町を活性化させたいというようなことをホームページから感じていました。
あ、私が作らせてもらうパンは、テッタそのものでなければならない。それは新見そのものであるということ。
テロワールだ。
思いっきり作業中だったので、とにかく忘れないようにメモ書きを。
足立醸造の学さんは5代目。多可町という町に根を下ろし、町と共に続いてきた醤油蔵。
ドメーヌテッタの高橋さんは、まさにそのスタートライン。ここから先、きっと何代にもわたって、新見の町で生き続けていくワイン蔵。
ちょっと手が空いた隙を使って、学さんに全く伝わらない興奮気味のメッセージを送り、高橋さんに地元の小麦農家さんを紹介してもらえないかお願いし、友人に岡山にいい塩がないか聞き。
これで一つパンのイメージは固まりました。
ドメーヌテッタのレーズンから作ったレーズン種で、
できれば、新見で作られた小麦を使い、
岡山の瀬戸内海の塩を使った田舎パンを。
本当は今日はたっぷり仕事が詰まっていたのですが、居ても立ってもいられず、テッタレーズン種と、足立醸造の生しょう油麹種を起こしてみました。
日本とフランス。穀物か果物か。調味料か飲み物か。
全く異なるように見えるけれども、どちらもその土地の収穫物を使い、その土地の菌と生きる醸造所。
小さいころ、父は工作員なのよと母に教えられた転勤族の子である私には根っこと言える場所が実はない。だから、テロワールという言葉を頭では理解しているつもりでも、腹の底では理解できていなかったのが、すとんと落ちた感覚でした。
さぁ、ヒヨリブロートも小さな小さな醸造所。
偉大なるドメーヌテッタ、足立醸造に捧げるパンを焼こうではありませんか。
酵母がうまくいけば、、、ですが。
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