2016年5月10日火曜日

*ヒヨリブロートの独り言 杉玉*

ここ最近、続けて3件の酒蔵を見学する機会に恵まれました。
同じ菌という見えないものの力を借りて、商売をしている身としては、興味はつきません。
パンは酵母菌、お酒は麹カビという、実は生態の全く異なる生き物の話なのですが、これはまた別の話。またの機会に話しましょう。
が、ひとつ気になることが。造り酒屋の軒先に見られる杉玉の存在です。
これは、今年のお酒を搾り始めましたよーというサインで、まだ青々としている杉を使った緑色の球をつるすのだそうですが、これが枯れて色が変わっていく過程で、飲み頃を判断するのに使うのだそうです。
お、ちょっと茶色くなってきたから、私の好みの頃だわーなんて具合でしょうか。
ですが、最近では、この杉玉を作れる職人が減っているそうなのです。確かに、なくてもいいものなのです。今や、新酒搾れました、なんてのはインターネットで簡単に公表できる時代なのですから。
でも、なんだかそれを寂しいと思う自分がいるのです。日本の一つの文化が消えていくのが寂しいと思うのは、理屈ではなくて、感情の部分がひきおこすものなのか。
家に飾ってもかわいいのかな。枯れてもずっとおいておけるし、そんな使い道はないのかな。
自分で作れないのかな。
作れる方がいたら、会って取材したいな。
さらには、習えないかな。
そんなことを、パン屋の開業の準備をする頭の片隅で思っています。
もし、情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、ご一報くださると幸いです。
〈スペシャルサンクス〉
見学させていただいた酒蔵です。
西山酒造場 兵庫県丹波市
http://www.kotsuzumi.co.jp/officialweb/
木戸泉酒造 千葉県いすみ市
http://kidoizumi.jpn.com/
古橋酒造 島根県鹿足郡津和野町
http://uijin.madbam.jp/

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