2016年5月28日土曜日

*コンセプト 旅するパン屋*

ヒヨリブロートのコンセプトの一つが、
「旅するパン屋」
一カ月のうち、20日はパンを作り、10日は旅人になります。
というのも、その昔ドイツを旅していた時のこと、
スイスとの国境近くのパン屋を訪れたときのことでした。
日本のパンについて聞かれ、あーじゃこーじゃお話ししていて、オーナーが一番驚いていたのが、ほとんどの材料が輸入で補われているということでした。
「うちのパンの材料のほとんどが50キロ圏内でとれてるんじゃないかな。みんな誰が作ってるのかわかるよ。」
それは、大きな衝撃でした。
小麦粉は、袋に入って売られているもの。
牛乳は紙パックで、卵に鳥の羽が付いていることなんてありえない。
これを不自然なことだなんて考えたこともなかったのですから。
なんて豊かなんだろうと思ったものです。
さて、私には何ができるだろう。
一気にすべては難しいでしょう。
でも、少しづつ顔のわかる方から材料を仕入れて、それぞれの生産者の気持ちものせてパンを焼きたい。
その結果が、ひと月に10日、自ら生産者に会いに行く旅に出るスタイルでした。
これは余談ですが、ヒヨリブロートのロゴ、何か見たことある気がしませんか?
実はこれパスポートの出入国の時に押されるハンコがイメージ。
よーく見ると、台紙の細かな模様まで再現されています。
海外のものを使うにしても、いつかは自分の目で見に行って、選んで帰ってきたいなぁと思っています。
私の旅するパン屋のイメージを、素晴らしいデザインにしてくれたのは、高校の同級生で大事な友人で、、、これはまた別の話。またの機会にお話ししましょう。
ヒヨリブロートの歴史に各地の生産者さんと交わした会話が、パスポートのスタンプのように、だんだん増えてたくさんの記憶で詰まったものにしていきたいと思っています。

0 件のコメント:

コメントを投稿