2016年5月24日火曜日

*イベント よかちょろ~新緑の候~*

5月21日、22日とお隣、篠山市の晩めし屋よかちょろにて、イベントに参加してまいりました。
よかちょろ店主の角田さんが料理を
音楽(レコード)のチョイスを桂さんが、
ワインのセレクトを東京から増田さん、大野さん、
そしてパンを私ヒヨリブロートが担当。
それぞれが考える新緑を8種類ずつ持ち寄り、お客さんと一緒にどれがどれと合うか、、、なんて答え合わせをする企画でした。
店内には初夏らしい、芽吹きのパワーを持った、暑くてからっとした風が吹き抜け、素晴らしい空気を作っていました。
さて、私もここで答え合わせをしておくことにします。
*杏
 アプリコットの季節が間もなくやってきます。
その甘酸っぱい味は初夏にぴったり。
今回は、ドライとコンポートの2種類を混ぜ込み、
ハイビスカスとローズヒップのハーブティー、
ラム酒で漬け込んだレーズンとともにフルーツたっぷりのパンに仕上げました。
鹿肉が料理で出ていたのですが、これとの相性がバツグン。
*緑茶
 新茶の季節。まさに新緑そのもの。
小麦粉の一部をお湯で練って、アルファ化させて作る湯種の製法を使いました。
香りと甘味を引き出したのは島根県津和野の日本酒、初陣の酒粕。
むちっとした生地に緑茶の香りが閉じ込められて、きりっとした白ワインによく合った。が、わたくし、アルコール耐性が弱すぎ、せっかくの名前を失念。
増田さん、ハーブのかおる白なんでしたっけ。。。
*パンダ豆
 5月の季語の一つが豆飯。
もちろんこれはグリーンピースの豆ごはんのことなんですが、
私なりの解釈を。
生地は緑茶のパンと同じものを使用し、少し甘く炊いたパンダ豆をたっぷり。
パンダ豆というのは、その名のとおり、パンダのように、白と黒がかわいい模様の豆で、味はとても上品で口の中で、さらさらとほどけていくこしあんにしても間違いなくおいしいお豆。
これは、少し表面がカリッとなるまでトーストして食べるのがおすすめ。バターもよく合います。
*そば粉
 春と言えば、山菜。山菜と言えば、、、そば。
そんな単純な発想から生まれたパン。
大きく焼いて、香ばしい皮の香りを感じてもらえていたら、いいなと思うのです。
ソバは、常陸秋そばを流山すず季の大将にひいてもらったものを。
粉の状態で、香りが全く違うのです。なかなか使う機会を持てなかったこの粉を使えた今回は、大きな一歩でした。
しかし、次回への課題も生まれました。
なんせ、捏ねているときが一番良い香り。もったいない。
次は、捏ねないパンにしてみることが一つ。もう一つは、粒のまま入れてみること。さらには粗びきも使ってみること。
こんな妄想がすでに始まっています。
*にがり
 そう、お豆腐を固めるあれです。
にがりは海のミネラルの濃縮液そのもの。
島根の父と思っている、荊尾さんが作った藻塩とそのにがりでバゲットを作りました。
海藻、あらめの出汁もきいているのでしょう。
噛みしめるほどに、うま味が感じられるパンになりました。
*卯の花
 実は、卯の花って5月の季語なのです。
ユキノシタ科ウツギ属の低木。
ユキノシタの名のとおり、真っ白い花が覆い、その下に緑の葉が茂ります。
が、私は花より団子ですから、卯の花は花よりおからです。
おからをたっぷり練りこんで、どんなパンにしようか。。。
考えた結果が、ブリオッシュでした。
卵とバターをたっぷり使った生地は、おからのおかげか、
口どけが素晴らしく、いくらでも食べられます。
*チャバタ
 これは、どんな料理ともよく合うという観点で。
しっとりとして、ポコポコとあいた内層は、ソースをすくうにも、何かをサンドするにもぴったり。
 北海道小麦のキタノカオリを使用することで、イタリアのパンがもちっと仕上がります。
我が師、シニフィアンシニフィエ志賀シェフの偉大なレシピで。
*ソラマメ
 蚕豆。これも季語の一つ。そして、もちろん旬。
オーブンでローストして、ちょっとしっかり目に塩コショウを。
チャバタの生地に入れて、焼きました。
獲れたての蚕豆って、皮をむいてしまうのがもったいないほどの美しいフォルムなんです。
次回までに、皮も使える新しいパンを考えたいなぁと思っています。
お味はどうかって??キンキンに冷えた白ワインが欲しくなるにきまってます。
以上8点。
このイベントでは、会いたいなぁと思っていた方々に、みんな会えてしまったような気がする2日間でした。
末永いお付き合いをいただくこと、間違いないと思います。
この出会いが、次なるヒヨリブロートを作り出していくことでしょう。
満月の夜に、不思議なパワーが引き寄せがご縁。
お越しいただいたみなさま、どうもありがとうございました。







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