2017年8月20日日曜日

*夏の終わりのクグロフ*葡萄編*

私はお酒が飲めない。
味はすっごくおいしいのですが、数口で頭がガンガンゴンゴンしだして、せっかくの食事も友人との会話も楽しくなくなってしまう。
ので、いつからか飲むのを諦めました。毎年、クリスマスには飲める肝臓をお願いしているのですが、かなわないのは、いい子にしていないからか。もういい大人だからか、、、。
2017年上半期で出会い、素晴らしい感激をいただいたのが、岡山県domaine tettaでした。
新見市哲多町。石灰岩の採掘が盛んなこの地域の山奥、人里離れたところに、domaine tettaはあります。
その遠い昔、葡萄畑として使われていたようなのですが、社長の高橋さんが引き受けたときには、完全なる耕作放棄地。雑草と葡萄と自然に生えてきた木々がうっそうと茂り、地面は石だらけで、しかも石灰の層と赤っぽい土の層が長い年月の中で縦に表層化しており、ずぼっと足を取られて、危なくて入れないような場所もあったそうです。
それを少しづつ少しづつ畑に戻し、今では見渡す限りの葡萄畑と、その中に異様にモダンなドメーヌ(ワイン醸造所)という美しいミスマッチが広がるまでになっています。
こちらでは、ワイン用の葡萄はもちろんのこと、生食用の葡萄も栽培されていて、その安芸クイーンのレーズンを食べさせてもらった時の衝撃と言ったら!
見た目から、普通のレーズンの5倍くらいの大きさがあって、かみしめると、甘味うま味が濃い。
私の中でレーズン革命がおこった瞬間でした。
桃をドライにした私は知っています。ほんの一握りのレーズンが、もともとどれだけの量のぶどうだったのかということを。ドライでこの大きさですから、もとは、、、。
桃と対をなすならば、このレーズンしかない。
前置きが長くなりましたが、こうして葡萄編をやることにいたしました。
私、ドイツが大好きなのです。象徴的なのは、クリスマス時期にクリスマスマーケットに漂うグリューワインの香り。スパイスをきかせたホットワインです。
早速高橋社長と、ワインスタイリスト大野明日香さんに相談してみたところ、「rouge」という赤ワインがいいのではないか、とおすすめをいただきました。
ルージュの口紅をひいた、スパイスのきいた女の子!
もう、想像で恋をしました。
アーモンドプードル、くるみ、マカダミア、ピーカンナッツを使用した生地に、ココアとたっぷりのスパイス。そして、rougeで漬け込んだ安芸クイーンを。もちろん、焼き上がりのシロップにもrougeをふんだんに使用しています。
はぁ。うっとり。仕込んでいる間も、食べてもうっとり。
こんな女子に私はなりたい。
本日20日18:00より桃編と合わせて販売開始いたします。
ご贔屓によろしくお願いします。
余談ですが、ドメーヌテッタのマスコットのパンダは、なんと耕作放棄地だった畑から掘り起こされたもの。この土地の守り神です。

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